【業務スーパー】のオリジナル焼酎「芋焼酎」は、見た目通りのワンランク上の芋焼酎でした。

1.はじめに

 先日、格安スーパーの大御所【業務スーパー】の格安オリジナルワイン「クリスタリンダ プレミアム」をご紹介し、今までご紹介してきた超格安ワインよりほんの少し値段が高く、味もワンランク上だったというお話をしました。

「クリスタリンダ プレミアム」のご紹介
「クリスタリンダ プレミアム」のご紹介

 そうなると、ほかにもオリジナルの出物はないかと物色してみると、なんと日本で一番多い名字の名前が付いた準プレミアム焼酎(3Mほどのプレミアムではありません)に酷似したボトル(ラベルの色と原材料、麹の組み合わせは違います)が、焼酎売り場の特設コーナーに並んでいました。よく見てみると、どうやら【業務スーパー】のオリジナル焼酎のようで、「芋焼酎」と「麦焼酎」というそのまんまの名前の芋と麦の焼酎が並んでいました。

【業務スーパー】オリジナル焼酎特設コーナー
【業務スーパー】オリジナル焼酎特設コーナー

 価格は我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」より少し安く、前述の通り見た目はプレミアム感があり、しかも「クリスタリンダ プレミアム」のときと同様に、かなりの力の入ったうんちくが語られていたので、まずは芋焼酎の「芋焼酎」(コピペの失敗ではありません)を買ってみました。

「芋焼酎」のうんちく
「芋焼酎」のうんちく

 ということで、今回は【業務スーパー】のオリジナル焼酎「芋焼酎」と、その製造元の【櫻の郷酒造株式会社:以下櫻の郷酒造】をご紹介したいと思います。

 なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【櫻の郷酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。

2.【櫻の郷酒造】のご紹介

2-1)宮崎の酒蔵

 【櫻の郷酒造】は、平成6年(1994年)に宮崎県日南市で、【井上酒造株式会社:以下井上酒造】の関連会社(社長さんは同じです)として創業しました。【井上酒造】が長年かけて培ってきた製造技術とノウハウを惜しみなく投入し、最新の設備で本格焼酎を製造しています。

 平成9年(1997年)からは大甕による焼酎の長期貯蔵を開始し、現在では日本最大の約5500基の大甕での貯蔵熟成を行っており、【櫻の郷酒造】の大きな特徴となっています。

 この長期甕貯蔵により、焼酎の秘めたる味わいを引き出した「無月」シリーズや、知る人ぞ知るこだわりの銘酒「赤魔王」(プレミアム焼酎の「魔王」ではありません)シリーズをはじめとする様々な本格焼酎・リキュール・スピリッツの銘柄が揃えられています。

 今回ご紹介する「芋焼酎」は、【業務スーパー】のオリジナル焼酎なので、【櫻の郷酒造】の銘柄の中には出てきませんが、同様に長期甕貯蔵により仕込まれた本格芋焼酎のようです。

 ちなみに、親会社の【井上酒造】の歴史は古く、明治27年(1894年)に、宮崎県日南市の榎原神社の門前町に清酒製造の蔵としてに創業し、大正10年(1921年)から本格焼酎の製造を開始しています。

 【井上酒造】は、長い伝統に甘んじることなく常に革新に取り組み、日本で初めて100%減圧蒸留のさわやかな味わいの本格焼酎「爽 飫肥杉」を発売し、最近ではチョウザメを養殖し、なんと国産キャビアの製造にも取り組んでいるようです。なんとも革新的です。

2-2)宮崎の焼酎

 本格芋焼酎といえば、どうしても鹿児島が思い出されますが、「芋焼酎」は宮崎の芋焼酎になります。宮崎の焼酎の特徴は、北は大分の麦焼酎、西は熊本の米焼酎、南は鹿児島の芋焼酎、東は太平洋と、隣接する地方の影響を強く受けている焼酎の玉手箱のようなところです。

宮崎の焼酎影響イメージ(パワポで作成)
宮崎の焼酎影響イメージ(パワポで作成)

 宮崎の焼酎の売上高はなんと全国一で、酒蔵の数では鹿児島の方が圧倒的に多いのですが、売上高第1位の「黒霧島」で有名な【霧島酒造株式会社】、第3位の「木挽BLUE」で有名な【雲海酒造株式会社】が大いに貢献しているようです。

 もうひとつの宮崎の焼酎の特徴は、アルコール度数が一般的な焼酎は25度のところを、20度のものが多いということのようです。確かにたまに酒蔵のホームページで、同じ銘柄なのに、アルコール度数が20度と25度の2種類あるのを目にすることがあります。

 これは戦後間もないころに、酒税法によりアルコール度数が25度以上のものだけが製造を許可されている中で、アルコール度数が20度程度の粗悪な密造酒が市中に出回ったため、その対策としてアルコール度数が20度の焼酎も製造を許可し、それがいまでも根付いているのだそうです。

3.「芋焼酎」を呑む

3-1)【櫻の郷酒造】のどの銘柄?

 「芋焼酎」の表ラベルには、”甕貯蔵黒麹仕込み”、裏ラベルには、”良質な南九州産の芋を使い丁寧に仕込み、特製の大亀で貯蔵熟成しました。芋の芳醇な香りとまろやかさで奥深い味わいが楽しめる本格芋焼酎に仕上がりました!” と書かれていました。

 【櫻の郷酒造】の銘柄は、白麹で仕込んだものがほとんどで、黒麹で仕込んだ銘柄は唯一、”黒麹仕込み、長期甕貯蔵で仕上げた深いコクのある芋焼酎” と銘打った「長期甕貯蔵 無月 黒」となります。

 となると、「芋焼酎」のベースは「長期甕貯蔵 無月 黒」なのか、あるいは【業務スーパー】が、いろいろと注文を付けて実現した完全オリジナル焼酎なのか、ふつふつと興味が湧き上がってきました。

3-2)味もプレミアム!

 まずはプレミアム感を醸し出しているひとつである、金色のフィルムを丁寧に剝がし、よくある金属製ではなくプラスティック製の栓を開けました。

 香りは長期貯蔵の焼酎らしく、まろやかな香りでした。そしていよいよ呑んでみると、芋と黒麹が奏でるコクがある絶妙の甘さで、芋のずっしりさもあり、長期貯蔵にありがちなまろやか過ぎることもなく、キレもしっかりと感じることができる、長期甕貯蔵に力を入れている酒蔵ならではの珠玉の逸品でした。

 さすが【業務スーパー】、「クリスタリンダ プレミアム」のときと同様に、ボトルとラベル負けしないワンランク上の焼酎でした。この味であれば、しっかりとした味のおつまみとともに、ゆっくりと味わいながら呑むのが合いそうな気がしました。

「芋焼酎」のボトルとグラス
「芋焼酎」のボトルとグラス

*「芋焼酎」は【業務スーパー】のオリジナル銘柄なので、参考までに「芋焼酎」の製造元である【櫻の郷酒造】の代表銘柄を掲載させていただきます。

3-3)「ソフトくんさき」

 しっかりとした味のおつまみということで、【業務スーパー】ではなく、コスパ最高の鮮魚店【角上魚類】で買った「ソフトくんさき」と一緒に呑んでみることにしました。

 この「ソフトくんさき」は【角上魚類】に行くと必ず購入しており、やわらかくて食べやすく、味もしっかりとしみ込んでいるので、我が家のおつまみの先発ローテーションにしっかりと入っています。

 そして「芋焼酎」と「ソフトくんさき」とともに、至福のひとときを過ごすことができました。

「芋焼酎」と「ソフトくんさき」
「芋焼酎」と「ソフトくんさき」

4.おわりに

 以上が、【業務スーパー】で買った芋焼酎「芋焼酎」のご紹介になります。準プレミアム焼酎に酷似したボトルとラベルは、はったりではなく、まさしくワンランク上の芋焼酎でした。

 「クリスタリンダ プレミアム」のブログでもお話ししましたが、【業務スーパー】ではオリジナル銘柄の「芋焼酎」と「麦焼酎」以外の焼酎は、値段も品揃えも普通です。これはオリジナル銘柄に誘因するための戦術なのかもしれませんが、できることならその類まれな購買力を活かして、めずらしい銘柄などのバリエーションを広げていただけると助かります。

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