艶やかなラベルに惹かれて買った「紅芋薩摩邑(むら)」は、ほぼ鹿児島最古の焼酎蔵の本格芋焼酎でした。
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1.はじめに
先日、駅の近くにある某鉄道系スーパーの駐車場にクルマを止め、もろもろの所用を済ませました。その後そのスーパーで、駐車場代が無料になる1000円以上の買い物にトライしましたが、なかなか適当なアイテムが見つかりませんでした。
であれば、せっかくなのでめずらしいお酒でもないかと、お酒売り場を物色してみました。すると以前ご紹介した「だいやめ」や「ISAINA(イサイナ)」といった新しい潮流系の焼酎の隣に、見るからに艶やかなラベルをまとった焼酎がありました。
銘柄は老眼でよく読み取れなかったのですが、おそらく「だいやめ」や「ISAINA(イサイナ)」と同じ新しい潮流系の焼酎であろうと勝手に決めつけました。価格もサービス月間ということで割安になっており、かつ1000円はクリアしていたので、流れで買ってしまいました。
買ったあとで、ラベルをよく見てみると「紅芋薩摩邑」という銘柄で、老舗酒蔵の【岩川醸造株式会社:以下岩川醸造】が造る、紅芋を使った本格芋焼酎でした。ということで今回は流れで買ってしまった「紅芋薩摩邑」と、その製造元である【岩川醸造】をご紹介します。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【岩川醸造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【岩川醸造】のご紹介
【岩川醸造】は明治3年(1870年)に創業されました。以前「白金乃露」の中でご紹介した鹿児島最古の焼酎蔵である【白金酒造】の創業が明治2年(1869年)だったので、【岩川醸造】の創業は、【白金酒造】よりほんの1年遅いだけの、ほぼ鹿児島最古の焼酎蔵ということになります。
創業以来、社名にもなっている鹿児島の岩川の地で、鹿児島産のさつまいもをひとつひとつ丁寧に手作業で選別し、昔ながらの伝統の技にこだわって丹精込めておいしい本格芋焼酎を造っておられます。
代表銘柄は、今回ご紹介している「薩摩邑」シリーズのほかに、地元で大好評の「おやっとさあ(鹿児島弁でお疲れ様という意味だそうです)」シリーズや、時代を超えて明治のおおらかさとスピリットを蘇えらせる「ハイカラさんの焼酎」シリーズなどがあるようです。
参考までに焼酎の売り上げランキングでは、全国第15位、鹿児島県内では我が家のハウス焼酎を製造する【大口酒造株式会社】に次いで第6位となっています。(出展:帝国データバンク 焼酎メーカー売上高ランキング(2022年))
3.「紅芋薩摩邑」を呑む
3-1)最近ラベルをリニューアル
「紅芋薩摩邑」は、本格芋焼酎の原点、黒麹特有の甘みとコク、キリッとした味わいの「薩摩邑」のシリーズの中で、<紅芋>を使用することでさらなる甘味とコクを醸成した本格芋焼酎です。
「紅芋」と呼ばれるさつまいもは、皮色は紅色、内色は黄色で甘味が強くておいしいので、食用としてもとても人気があるそうです。たぶん私たちが、普段おいしくいただいているさつまいもかもしれません。
「紅芋薩摩邑」は、この「紅芋」と、広大なシラス台地が育んだ天然地下清水を割り水として使用し、原料の持つ甘みがほどよく感じられる焼酎に仕上げられているようです。
ちなみにいろいろと調べていてわかったのですが、「薩摩邑」という銘柄が、なんとなく記憶に残っていると思っていたら、なんと2022年9月に現在の艶やかなラベルにリニューアルされており、それまではいかにも昔ながらの武骨な本格芋焼酎といったラベルでした。
私のようにラベルに惹かれて購入する輩もいるということで、リニューアルは成功のようです。
3-2)しっかりとしたキレとコク
男おいどん風から艶やかな演歌歌手風にイメチェンした、「紅芋薩摩邑」をいよいよ呑んでみました。
香りはそれほど強くなく、ほのかな甘みを感じる程度でした。まずはストレートで呑んでみると、紅芋の甘みと香ばしさが絡み合い、それらをしっかりとしたキレとコクで包み込んでいました。ロックで呑むと、甘さはほどよいままで少し呑みやすくなりました。
自分で勝手に勘違いしてしましたが、「紅芋薩摩邑」は前述の新しい潮流系ではなく、紅芋と黒麹の各々が持つ特長を見事に組み合わせた本格芋焼酎でした。
今まで呑んだ紅芋を使った焼酎の中では一番キレとコクを感じ、さすがほぼ鹿児島最古の老舗の技だと思いました。
3-3)「京風だし巻玉子」と共に
「紅芋薩摩邑」のキレとコクを楽しんでいるときに、ふと先日【業務スーパー】で買った「京風だし巻き玉子」が冷蔵庫にあることを思い出しました。
価格はさすが【業務スーパー】、先日ご紹介したスライスチーズと同様に破格で、2コインは必要ありませんでした。
さっそく冷蔵庫から取り出し、「紅芋薩摩邑」のキレとコクと楽しみながら、ほどよいダシのきいた「京風だし巻玉子」を味わっているうちに、この新しい艶やかなラベルは、男おいどんが鹿児島からはるばる京都にやってきて、舞妓さんと艶やかなひとときを過ごしているのをイメージしたのかなと、まったく脈略の無いことを考えてしまいました。
4.おわりに
以上が「紅芋薩摩邑」と、その製造元である【岩川醸造】のご紹介になります。
たまたま艶やかなラベルに惹かれて買いましたが、その中身は、ほぼ鹿児島最古の焼酎蔵が伝統の技で造る、紅芋と黒麹の各々が持つ特長を見事に組み合わせた、キレとコクのある本格的な芋焼酎でした。
個人的にはこの本格的な伝統の味には、昔の武骨なラベルの方が似合っていたのではないかと思いました。
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