昭和50年代に人気を博した焼酎の復刻版「復刻・手造りおはら」を見つけました。

2024年3月28日

1.はじめに

 先日めったに行かない高級スーパー【成城石井】でレジの列に並んでいるときに、その横にあるお酒のコーナーで「復刻・手造りおはら」という焼酎が、なぜか異彩を放っていました。そんなに目立つボトルではないのですが、なぜか私の目に留まり、そして【成城石井】にしてはかなりリーズナブルな価格だったので、これは何かの縁ではとついつい買ってしまいました。

 ということで今回は、「復刻・手造りおはら」と、その製造元である【本坊酒造】をご紹介します。

2.【本坊酒造】のご紹介

 【本坊酒造】は、明治5年(1872年)に本坊家の七人の兄弟が協力して始めた製綿業がルーツになります。その後、明治42年(1909年)に旧式焼酎(焼酎乙類)の製造を開始、大正7年に新式焼酎(焼酎甲類)の製造を開始、そして現在では焼酎だけではなく、梅酒、ワイン、ウイスキーまで幅広く製造しています。

 製造拠点は、鹿児島県(屋久島にもあるようです)を中心に、山梨県、長野県など全国7ヶ所にあります。❝郷土愛に根ざす❞という創業の精神を受け継ぎ各々の拠点では、その土地の水と気候風土を知り抜いた職人の技で、酒造りが行われています。

(【本坊酒造】ホームページから抜粋、編集)

「だいやめ」のご紹介
「だいやめ」のご紹介

 【本坊酒造】は、<帝国データバンクの2022年焼酎売上ランキング>で全国第9位、鹿児島勢の中では4番目です。第1位は11年連続のダントツ1位の「黒霧島」で有名な【霧島酒造】、鹿児島勢の中でのトップは、以前ご紹介した「だいやめ」を製造している【濱田酒造】の第4位でした。

 それにしても【霧島酒造】は強く、近所のスーパーの焼酎売り場の2割ぐらいを「〇霧島」が占めています。

3.「復刻・手造りおはら」を呑む

3-1)要望に答えて復活

 「手造りおはら」は、昭和50年(1975年)代の後半から数年間、鹿児島だけで販売していたちょっとレアな焼酎です。その「手造りおはら」を、ぜひ呑みたいというお客さまの要望にお応えして復刻したのが、その名の通り「復刻・手造りおはら」となります。

手造りラベル(杜氏の方のお名前が入っています)
手造りラベル(杜氏の方のお名前が入っています)

 さつま芋は定番の「黄金千貫」を使用し、手造り、黒麹、甕での仕込み、という伝統製法で造られています。手造りならではの柔らかさ、うまみ、コク、蒸し芋のような甘い香りと味を堪能できる、ということなので、呑むのがとても楽しみになりました。

 昭和50年代後半といえば、白麹が火をつけた第一次焼酎ブームがまだ冷めやらぬ時代になります。この時代に黒麹が使われていたとは、その20年後に到来する黒麹が火をつけた第三次焼酎ブームをすでに見据えていたのでしょうか?

 ただ数年で姿を消したということは、まだ黒麹はこの時代には早すぎたのかもしれません。

焼酎の歴史と第一次、第三次焼酎ブーム

3-2)手造りの懐かしい味

 「復刻・手造りおはら」を開栓し、その手造りの味を確かめてみました。香りは黒麹らしくキリっとしていました。そして一口飲むと、ずっしりとした芋の味というよりは(もちろん甘い芋の味はします)、何とも懐かしいアルコール(?)らしさを感じる味でした。

 かといって安っぽい味ではなく、手造りで手間をかけてじっくり仕込んだアルコールのうま味を感じました。確かにマイルドな味の白麹がブームの中で、黒麹の「手造りおはら」の味は少し尖っていた(今では普通)のかもしれません。

 いつも通り、ストレートで味を確かめたのちにロックで呑んでみると、特に味の変化はなく、やはり昔ながらの味わい深い焼酎の味でした。ひょとしてアルコール度が高いのではと念のため確認してみましたが、一般的な25度でした。

「復刻・手造りおはら」のボトルとグラス
「復刻・手造りおはら」のボトルとグラス
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3-3)「もみじ彩り」をおつまみに

 ちょうど【久世福商店】で買った季節限定の「もみじ彩り」というあられがあったので、それをおつまみにして「復刻・手造りおはら」を呑んでみました。「もみじ彩り」は甘めで、4種類の味(色は5色ありました)が楽しめるようですが、私には「復刻・手造りおはら」となかなか合うということ以外は、4種類の味の違いはよく分かりませんでした。

 多分私の分解能が粗い舌では、その繊細な味の違いが分からなかったのだと思います。

「復刻・手造りおはら」と「もみじ彩り」
「復刻・手造りおはら」と「もみじ彩り」

4.おわりに

 以上が【成城石井】でたまたま見つけた、昭和50年(1975年)代の後半から数年間、鹿児島だけで販売していた、ちょっとレアな焼酎の復刻版「復刻・手造りおはら」のご紹介です。

 私が焼酎を呑むようになったのは、2000年代に入ってからの黒麹の第三次焼酎ブームからですが、それでも「復刻・手造りおはら」は、なつかしい味だと感じました。焼酎好きの仲間たちと、昔の味はこうだったんだ、と語り合いながら呑むのもありかなと思いました。

 普通(?)のスーパーとは違い【成城石井】には、以前何度かご紹介した【久世福商店】と同様に、目利きができるプロが厳選した珍しい焼酎の銘柄が置いてあります。引き続き【成城石井】【久世福商店】で、珍しい焼酎の発掘を続け、またご紹介したいと思います。

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