北薩摩で造られた信楽焼かめ壺熟成の芋焼酎「出水に黒鶴」は、ずっしり系ですが、とても呑み易い芋焼酎でした。
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1.はじめに
先日久しぶりに、2023年9月にアメリカの投資ファンドに売却された「そごう」の横浜店(以下横浜そごう)に行ってきました。お店の様子は売却前と何も変わらず、いつものように多くの人で賑わっていました。
このときに「横浜そごう」に行った目的は、もちろんカミさんの荷物持ち役としてでした。ただ見返りもなく、ただ重い荷物を持って帰ってくるのもなんなので、少しだけカミさんの目を盗んでお酒売り場に立ち寄ってみました。
さすが百貨店のお酒売り場ということで、いつも私がご紹介している超格安ワインの10倍、ものによっては100倍以上の値段のワインがずらりと並んでいました。もちろんその中から、超格安ワイン見つけようなどという無謀なことは最初から頭にはなく、めずらしい(私が知らないだけの)焼酎か日本酒でも見つかれればと思いながら物色してみました。
するとさすが百貨店、店員さんを探すことすら大変な量販店とは違い、店員さんからお声かけいただき、焼酎をお探しであればこちらにどうぞ、とまるでカモがネギをしょっていたかの如く導いていただきました。そしてそこには、わざわざ鹿児島県の出水市から遠征してこられた【出水酒造株式会社:以下出水酒造】の販売ブースが構えられていました。
いつものように、にわか仕込みのつたない焼酎の知識で店員さんとしゃべりこんだ末に、どちらかといえば呑み易くマイルドな焼酎造りをしている【出水酒造】の中で、私の伝えた好みに合わせて、芋らしさをしっかりと残して造られた「出水に黒鶴」を勧めていただきました。
ということで今回は、この芋焼酎「出水に黒鶴」と、その製造元である【出水酒造】をご紹介したいと思います。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【出水酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【出水酒造】のご紹介
2-1)北薩摩の鶴が舞い降りる鶴の里
【出水酒造】の前身となる【帖佐醸造】は、昭和25年(1950年)に設立されました。その後、平成18年(2006年)に【霧島横川酒造】に社名を変更後、平成23年(2011年)に現在の【出水酒造】という社名になりました。
そして平成25年(2013年)に、鹿児島県の出水市に新工場を建設し操業を開始しました。出水市は、鹿児島県の北部、北薩摩地方に位置しており、毎年一万羽以上もの鶴が舞い降りる鶴の里なのだそうです。【出水酒造】ではこの鶴にちなんで、焼酎の銘柄を「出水に黒鶴」「出水は鶴之里」「出水に舞姫」などと名付けているようです。
2-2)昔ながらの製法で
【出水酒造】では、安心・安全、品質にこだわり抜いた最先端の設備を採用する一方で、70年以上育んだ伝統の技を継承するため、昔ながらの木樽の蒸留器や、信楽焼きのかめ壷を取り入れているそうです。木樽の蒸留器は、木の香りがするやわらかい味を生み出し、信楽焼きのかめ壷は発酵の対流が進みやすいという利点があるそうです。
原材料は地元出水にごだわっており、北薩摩の最高峰「紫尾山」系の天然水、サツマイモは地元出水の黄金千貫、そして伝統の黒麹と白麹を使ったオール出水の焼酎造りをされているのだそうです。
2-3)坂井シェフがパンフレットに
お店でいただいたパンフレットの表紙には、なんと(場違いな?、すいません)フレンチの坂井シェフが映っていました。今は分かりませんが、【出水酒造】のCMなどに出演されていたことがあるようでした。
焼酎とフレンチというのが、ピンとこなかったのですが、【出水酒造】では少し高額(結構します)な、「フォルトゥーナ」 とか「ボヌール」といった、フレンチをイメージさせるような焼酎も造っているので、そのイメージキャラクターとしてお願いしたのではないかと察します。
「フォルトゥーナ」は、原酒を信楽焼のかめ壷で長期熟成させ、さらに国産ミズナラの木製樽で熟成させたバニラのようなほんのりとした甘い香り、「ボヌール」は、ワイン酵母と黄麹のを組み合わせたフルーティーで華やかな香り、なのだそうです。もし叶うのであれば、一度呑んでみたいものです。
3.「出水に黒鶴」を呑む
3-1)「出水に黒鶴」とは
最初にお話ししたように【出水酒造】は、どちらかといえば呑み易くマイルドな焼酎造りをしておられるようで、同社の代表銘柄は、黒麹と白麹を独自の技術でブレンドした「出水に舞姫 」のようです。
それに対し今回ご紹介している「出水に黒鶴」は、黒麹による熟成の深いコクとうまみ、芋の芳醇な香りを楽しめる、焼酎好きに好まれる芋焼酎なのだそうです。確かに私の好みにぴったりの芋焼酎のようです。
3-2)「出水に黒鶴」を味わう
そしていよいよ「出水に黒鶴」を味わってみました。香りはそれほど強くはありませんが、ずっしり系らしい芋の香りを感じました。そしてまずはストレートで呑んでみると、期待通りの芋らしさをしっかりと残したずっしり系の芋焼酎でした。
ただずっしりした中にも、ほんのりとした甘さも感じ、以前ご紹介した「南之方」のような超ずっしり系のように、とにかく直球で攻めまくってくるのとは違い、誰もが好みそうな呑み易いずっしり系のとてもおいしい芋焼酎でした。
氷を入れてロックで呑んでみると、その甘さがさらに増し、ずっしり系の面影は残しつつも、ついつい飲み過ぎてしまうような味になりました。
どうやら、〇〇の一つ覚えのようにずっしり系、ずっしり系といい続ける私に、この「出水に黒鶴」は、こんなずっしり系もありますよ、と教えてくれたような気がします。
店員さんが、【出水酒造】の中ではずっしり系ですが、そこまで期待はしないでください、といわれた意味が分かりました。おそらく店員さんは本当は、ずっしり系の芋焼酎を【出水酒造】らしく呑み易くマイルドに仕上げているのでぜひ味わってみてください、といいたかったのかなと思いました。
4.おわりに
以上が、マイルドで呑み易い芋焼酎づくりを目指されている【出水酒造】の銘柄の中で、一番芋っぽさを残した【出水に黒鶴】のご紹介になります。
この「出水に黒鶴」は、我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」の1.5倍ほどの値段でしたが、それ以上の上品さを感じる、少し高級な和食のお店においてあるようなずっしり系の芋焼酎でした。
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