我が愛車ケンメリの仕様・装備をご紹介します。(その2:定番仕様・装備編【後編】)
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1.はじめに
前回【前編】では、我が愛車ケンメリ(4代目スカイライン:GC110、マイナーチェンジ後なので正確にはGC111)の、付いていて当たり前の定番仕様・装備の中で、目に見える部分をご紹介しましたが、今回【後編】では、目に見えない、なんだ、こんな仕様・装備だったんだ、といった部分をご紹介したいと思います。
なお各装備名称は、当時の取扱説明書やカタログに準拠しているので(取扱説明書とカタログの記載が異なる場合は取扱説明書を優先しています)、少し違和感のある部分もありますが、オリジナルに忠実にということで、ご了承いただけたらと思います。
2.広大なトランク
最近のクルマのトランクルームは、いろいろな部品が配備されていたり、見栄えをよくするために内張を設けたりして、極端に狭くなってきており、スカイラインクラスのクルマでもゴルフバックを3個積むのがやっとという状況です。
たしかに昔のようにゴルフバックを4個積んで、大人が4人乗車してゴルフ場に向かうことは稀になってきているとは思うものの、トランクルームは広いに越したことはないので、もう少し工夫して欲しいと思います。
ちなみにケンメリのトランクルームは、もちろん内張などはなく、ガソリンタンクとの仕切りに合板があるのみといったシンプルな造りですが、なんとゴルフバックは楽々4個積むことができます。
さすがに4人でゴルフに行ったことはありませんが、ゴルフバック3個と、バーベキュー用の食材がたっぷり入った大型のクーラーボックスと、大人3人と、各自の1泊分の荷物を満載して、箱根新道を軽快(実は必死?)に駆け上がったことがあります。あのころはケンメリも無理がききました。
3.充実の緊急時装備
3-1)バイアスタイヤが標準
ケンメリのスペアタイヤは、今のような小ぶりの緊急用タイヤではなく(搭載されていないクルマも増えてきました)、レギューラーの4本と同じデザインの鉄チンホイールに、今では希少価値のあるバイアスタイヤが付けられています。当時はまだバイアスタイヤが主流で、ケンメリも(Sタイプ)以外はバイアスタイヤが標準でした。
そんなバイアスタイヤが標準のケンメリは、GT-R以外はサーフィンラインと呼ばれるボディサイドのキャラクターラインを優先するためにリアフェンダーがタイヤにかぶっており、太いタイヤを履くことは想定されていません。
ケンメリの場合は、185/70R14のタイヤサイズがMAXなのですが、当時なんとか族の方々は、フェンダーを叩くか、(番外4)でご紹介したようにGT-R用のオーバーフェンダーを装着し、さらにはシャコタン(車高を落とすこと)にし、タイヤを八の字にひらかせて、何とも立派なぶっといタイヤを履かれていました。
3-2)工具類も充実
年々数が絞られてきた車載の工具類も、ケンメリの場合は必要なものはすべて揃っています。ドライバーだけは途中で壊れたので新しくしましたが、それ以外の工具は今でも健在です。
緊急時の発煙筒は、定期的に交換していますが、なんとも昭和感漂う懐中電灯も装備されています。まだまだ点灯はしますが、今のLED型に比べると極めて暗く、実用性という点ではちょっと厳しい状態です。ただこのデザインの懐中電灯は、家庭用でも探すことが困難なので、大事にとってあります。
4.51年排出ガス規制に適合
4-1)NAPSとは
我が愛車ケンメリは極めて厳しい51年排出ガス規制をなんとかクリアしています。そのために前に少し触れましたがNAPS(Nissan Anti Pollution System)という、排気ガスの中の有害な一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を削減するシステムが付いています。
当時の技術レベルでは、その厳しい基準をクリアするのはかなり困難で、EGR(Exhaust Gas Recirculation)という排気ガスの再循環を行ったり、排気ガスを触媒で浄化したり、あらゆる手を使って対処していました。
そのために触媒を傷めないように無鉛ガソリン(当時の高性能車はまだ有鉛が主流でした)に限定されたり、大径マフラー張りの排気温度を下げるためのディフューザーが付いています。
別のブログでご紹介する予定ですが、(Sタイプ)以外のケンメリのサスペンションは極めてやわらかく、ちょっとした段差でもその衝撃が収束するまでお尻を何度も上下しました。そんなお尻の先にこの大ぶりなディフューザーがついているので、ちょっと乱暴に運転すると、すぐにディフューザーを擦ってしまい、当時は楕円形に変形したディフューザーを街中でよく見かけました。
4-2)ブーストメーター
一方でNAPSの恩恵(?)として、前述のEGRを作動させるためのバルブから、吸気圧を計測して吸気量を表示するブーストメーターなるものが、もともと電流計があった場所に置き換わっています。ブーストメーターといえばターボ車の定番装備でしたが、それとは違い単にアクセルの踏み込み量に連動したメーターでした。
最初のころは、このブーストメーターを使ってエコランを試みたりしましたが、結局長い時間をかけて加速することになり、むしろ燃費は悪化してしまいました。それからは、このクルマにはターボが付いているぞ、とバレバレの嘘をつく以外には活用できませんでした。
ちなみにケンメリの触媒は酸化触媒で、当時は車検毎に中身を入れ替える必要がありましたが、いつの間にやらその必要はなくなりました。その理由はよく分かりませんが、ひょっとするとどこかのタイミングで、交換不要の三元触媒に変えていただいているのかもしれません。
5.灰皿も完備
現在では灰皿が完備されているクルマは皆無ですが、同時の喫煙率は非常に高かったので(昭和50年頃までは成人男性の約8割が喫煙していました)、灰皿は運転席から手が届きやすい一等地に置かれることが多く、ケンメリの場合もインパネセンターのベストポジションに構えていました。
もちろんシガーライターも、その横に当然のごとく配備されていましたが、そもそもクルマのシガーライターは電熱型で火のつきがいまいちなので、あまり使うことはありませんでした。
もちろん後席用にも灰皿があるのは当たり前で、ケンメリの場合はセンターコンソールの後ろに、少し加飾されたなかなか立派な灰皿が付いていました。
灰皿といえば以前のブログでご紹介しましたが、当時の日産は、なかなかマーケティングに長けており、来店時や成約時の記念品などがとても充実していました。その中でもケンメリの灰皿は大人気で、私も学生時代愛用していました。
6.おわりに
以上が【前編】【後編】の2回に渡る、我が愛車ケンメリの定番仕様・装備のご紹介になります。
この範囲の話だと、なんだ、やはり中の上の仕様・装備だな、と思われるかもしれませんが、次回以降の先進仕様・装備編では、もうこの頃からこんな装備が付いていたのだ、と感心していただけると思いますので、楽しみにしていてください。
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