我が愛車ケンメリの仕様・装備をご紹介します。(その3:先進(?)仕様・装備編【前編】)

1.はじめに

 前々回(その1)、前回(その2)の2回に渡り、我が愛車ケンメリ(4代目スカイライン:GC110、マイナーチェンジ後なので正確にはGC111)の定番仕様・装備のご紹介をしました。

ケンメリの仕様・装備(その2)
ケンメリの仕様・装備(その2)
ケンメリの仕様・装備(その1)
ケンメリの仕様・装備(その1)

 今回からは、【前編】【後編】の2回に渡り、もうこの頃からこんな装備が付いていたんだ、とか、青バッチの中の上のグレードの割には装備が充実している、などと感心していただけることを期待して、我が愛車ケンメリの先進(?)仕様・装備をご紹介したいと思います。

 今回はその【前編】で、運転するときに使うハンドルやスイッチ類などの操作系についてご紹介したいと思います。

 なお各装備名称は、当時の取扱説明書やカタログに準拠しているので(取扱説明書とカタログの記載が異なる場合は取扱説明書を優先しています)、少し違和感のある部分もありますが、オリジナルに忠実にということで、ご了承いただけたらと思います。

2.チルト ハンドル

2-1)大径ハンドル

 まずはハンドルです。ステアリングと書きたいところですが、取扱説明書にハンドルと書いてあったので(カタログはステアリングでした)、そちらを尊重しています。

 ハンドルの大きさは390Φ(直径390mm)ほどあり、かなり大径、且つグリップは細身です。現在の純正ハンドルに比べると、ひと回りほど大ぶりで、ひと回りほど細身ですが、ケンメリにはパワーステアリングが付いていないので、このぐらい大きくないと、力道山でもない限り車庫入れは不可能です。

 カタログによれば、可変ギアを採用し高速ではどっしり低速では軽々、というのを目指した設計だったようですが、残念ながらその効力はほとんど感じることはできません。

 このように書くと、ひょっとして私が非力なのでは、と思われるかもしれませんが、私は中学、高校と陸上部で投擲(てき)競技をやっており、競技人口が少なかったという恩恵にもあずかって、岐阜県ではトップアスリートで、それなりに力持ちでした。

 そんなハンドルの重いケンメリですが、それでも威勢よく走ることが好きな、なんとか族の方々は小径ハンドルを付け、駐車場で汗をかきながら筋トレをされていました。

2-2)こちらも力ずく

 そして本題のチルト ハンドルです。調整用のレバーは今のクルマと同じくハンドルの下の少し奥にあり、上下40mmほど調整が可能で、当時としては画期的な装備でした。

 ロック機構は付いておらず、ただそのレバーで噛みこませて固定する構造のようで、強く固定しすぎると、その解除にはハンドルを切るのと同じぐらいの力が必要です。

 当時は、まだ目新しい装備ということで皆さんあまり慣れておらず、いちど従弟が運転したときに、めずらしがって調整したものの、しっかりと固定しなかったので、走行中にハンドルが上下に動き、ずいぶんと怖い思いをされたようです。

 そのチルト ハンドルも、今では私しかハンドルを握らないので長い間固定されたままです。おそらくその固定を解除するだけの力は、今の私には残っていないと思います。

チルト ハンドルの操作レバー(左)と ケンメリの大径ハンドルのイメージ(右:パワポで作成)
チルト ハンドルの操作レバー(左)と ケンメリの大径ハンドルのイメージ(右:パワポで作成)

3.コラム スイッチ

 つぎは、コラム スイッチです。ケンメリのハンドルのコラムの右側にはライティング スイッチとターン シグナル スイッチ、左側にはワイパー&ウォッシャー スイッチが付いています。

 今では当たり前のスイッチのレイアウトですが、当時のほとんどのクルマはターン シグナル スイッチ以外は、インストパネルに付いており、引いたり押したりして操作する必要がありました。

 そしてターン シグナル スイッチには、レーン チェンジ スイッチという機能が付いており、レーンチェンジするときに、ターン シグナル スイッチを軽く触ると、その間だけターンシグナルが点滅し、スムーズなレーンチェンジが可能となっています。今では当たり前ですが。。。

 ただ今のクルマのように、ライティング スイッチとターン シグナル スイッチが一体ではないので、学生時代に友だちが運転していて右折するときに、ライティング スイッチを下に押そうとして押せないと大騒ぎしたこともありました。

 当時はさすが我が愛車ケンメリ、今では当たり前のコラム スイッチをいち早く採用していたと誇りに思っていたこともありましたが、あるとき友人のハコスカ(3代目スカイライン:GC10)に乗ったときになんと、ハンドルのコラムにケンメリと同じスイッチが付いていました。

 どうやらこのコラム スイッチは、ハコスカのマイナーチェンジ後から採用されていたようでした。あっぱれハコスカ。

コラム スイッチ:ワイパー&ウォッシャー スイッチ(左)、ターン シグナル スイッチ(右の左)とライティング スイッチ(右の右)
コラム スイッチ:ワイパー&ウォッシャー スイッチ(左)、ターン シグナル スイッチ(右の左)とライティング スイッチ(右の右)

4.間欠作動付きワイパー

 つぎは、ワイパーです。ノブを回すと”OFF”、”LO”の間に”IN”というポジションがあります。これはIntervalの短縮表記で、間欠作動という意味です。こちらも今では当たり前ですが、当時としては画期的で、間欠時間の調整はできませんが、所定の間隔でワイパーが作動します。

 ちなみにウォッシャー液は、ノブを左から右に押すと、噴射されそれと同時にワイパーが数回作動しますが、今のクルマように手前に引く方が使いやすく、この辺りはまだ技術が追いついていなかったのかもしれません。

 このワイパーの間欠作動は当時としてはめずらしく、この勝手に動いたり止まったりする間欠作動ワイパーと、今では私のゴルフのスイングスピードと同じく、ずいぶん速度が落ちてしまいましたが、当時は超高速で作動した”HI”ポジションは、同乗者たち(特に女性陣)をずいぶんと盛り上げてくれました。

 ちなみに下記右側の写真のワイパーブレードにフィンが付いていますが、これは高速走行するとワイパーブレードが浮き上がるということで、その対策として後から付けたものです。ただ残念ながら我が愛車ケンメリは、その速度には到達するほどの性能ではありませんでした。

間欠作動付きワイパー:”IN”ポジション(左)と ワイパーアームとブレード(右)
間欠作動付きワイパー:”IN”ポジション(左)と ワイパーアームとブレード(右)

5.おわりに

 以上が、我が愛車ケンメリの先進(?)仕様・装備の【前編】で、運転するときに使うハンドルやスイッチ類などの操作系のご紹介になります。今のクルマにとっては当り前の仕様・装備ばかりだったかもしれませんが、当時のクルマとしては、本当に一歩先を行く先進(?)仕様・装備だったのではないかと思います。

 次回【後編】では、運転する前、停車しているときに使う仕様・装備などを中心にご紹介したいと思います。いずれの仕様・装備も、今回と同様に、もうこの頃からこんな装備が付いていたんだ、とか、青バッチの中の上のグレードの割には装備が充実している、などと感心していただけるのではないかと思います。

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