クラシック音楽で仕込んだ本格芋焼酎「田苑(でんえん)芋」を呑んでみました。
Contents
1.はじめに
先日、あのプレミアム焼酎「魔王」の製造元である【白玉醸造株式会社:以下白玉醸造】が造る、麦焼酎と芋焼酎をブレンドしためずらしい焼酎「元老院」をご紹介しました。
その「元老院」は、たまにゴルフ帰りに立ち寄る、お酒のテーマパーク【リカーランドトップ】で購入しましたが、その際にもう一本、こちらはたまにスーパーのお酒売り場でもみかける「田苑」を購入しました。
その購入の理由は、何気にラベルをみてみると、”音楽仕込み” という興味深い記載がされていたからです。
甕仕込みの焼酎はよく耳にしますが、"音楽仕込み" となるといったいどのようにして仕込んでいるのだろうということで、何種類かある “音楽仕込み" の「田苑」の銘柄の中から、なんとなく一番ベーシックっぽかった「田苑 芋」を購入してみました。
ということで今回は「田苑 芋」と、その製造元である【田苑酒造株式会社:以下田苑醸造】をご紹介したいと思います。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【田苑酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【田苑酒造】のご紹介
2‐1)玄米と黄麹へのこだわり
【田苑酒造】の前身となる【塚田醸造場】は、西南戦争を生き延びた塚田祐介氏により明治23年(1890年)に創業されました。そしてその扱いにくさから多くの酒蔵が白米と黒麹に切り替えていく中で、あくまで玄米と黄麹にこだわった玄米焼酎「つかだ」を世に送り出しました。
その「つかだ」は、玄米と黄麹が造り出す濃厚な味わいでとても評判がよく、焼酎の品評会で数々の賞を受賞しましたが、第二次世界大戦勃発により米の規制が強化されたため、玄米による上質な焼酎造りにこだわってきた【塚田醸造場】は、やむなく休業へと追い込まれてしまいました。
戦後まもなく、4代目となる塚田定清氏が焼酎の製造を再開し、昭和45年(1970年)には玄米による焼酎製造を復活させましたが、その後、原料価格の高騰により厳しい経営状態に陥り、【薩摩酒造株式会社】の支援を受け、昭和54年(1979年)に【田苑酒造】として再出発し、現在に至っています。
そんな幾度の困難を切り抜けた【田苑酒造】は、最新の焼酎の売り上げでは、鹿児島県内で第12位、全国では第26位で、堂々のベスト50に入っておられます(2023年焼酎酒蔵売上ランキング(帝国データバンク))。
現在の【田苑酒造】の商品ラインアップには、創業時の玄米と黄麹にこだわった玄米焼酎「つかだ」はありませんが、ぜひ復刻させていただける日を楽しみにしています。

2‐2)音楽仕込み
私がこの「田苑 芋」を購入したきっかけとなった “音楽仕込み" は、平成2年(1990年)から導入されました。
そもそものきっかけは、焼酎と同じく酵母を使って発酵させるパンを仕込むときに、音楽を流したら出来上がりがふっくらしたという情報を聞きつけて、試しに工場にクラシック音楽を流したら、焼酎の発酵が早まったことからのようです。
この音楽を流すことで発酵の促進だけではなく、貯蔵時の熟成にも効果があるということで、現在【田苑酒造】では、1112個のトランスジューサーという音楽信号を振動に変換して伝える特殊なスピーカーが稼働しているようです。
3.「田苑 芋」を呑む
3‐1)伝統の技と白麹
「田苑 芋」は、鹿児島の大地で育った新鮮なさつま芋を使用し、伝統の技と白麹を使うことで、素材の芋が持つふっくらとした旨味を引き出し、奥深い味わいへと仕上げられているようです。
3‐2)ふっくらとした香りと味
そして、いよいよ「田苑 芋」を呑んでみました。開栓すると、ふっくらとした芋の香りが漂いました。それはなかなか本格的な芋焼酎の香りでした。
口に運ぶと最初にやさしい甘さを感じ、そのあとにほどよいコクがのど元に残りました。昔ながらの白麹の芋焼酎に、甘みをほんのりと加えて奥深い味に仕上げてあるようで、このあたりの調律が “音楽仕込み" たる所以なのかな、と思いました。
ロックで呑むと、そのやさしい甘さはさらに増して、より呑みやすくなりました。今回は試していませんが、お湯割りにすると、芋のふっくらとした風味がさらに増すようでした。



4.おわりに
以上が、"音楽仕込み" の「田苑 芋」のご紹介になります。最初の香りは昔ながらの白麹仕込みの芋焼酎ですが、そこにやさしい甘味とほどよいコクが絶妙に調律された、まさに “音楽仕込み" の焼酎でした。
こうなると兄弟銘柄の黒麹仕込みの「田苑 芋 黒ラベル」や、長期樽貯蔵の「田苑 芋 金ラベル」も呑んでみたくなりました。近々【リカーランドトップ】にいくと思います。
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