麦焼酎発祥の地、壱岐島で造られた壱岐焼酎の神髄「壱岐の島」を味わいました。

2024年4月5日

1.はじめに

 今まで何度か【久世福商店】で見つけた、めずらしい焼酎をご紹介してきました。以前もお話ししましたが【久世福商店】では、品数はそれほどではありませんが(お店によるようです)、普段あまり見かけないお酒に出会うことができます。

最近の【久世福商店】のブログ(「白金乃露」のご紹介)
最近の【久世福商店】のブログ(「白金乃露」のご紹介)

 今回は自宅近くの【久世福商店】で、麦焼酎発祥の地、壱岐島で造られた壱岐焼酎の神髄が味わえる箱入りの「壱岐の島」を見つけました。

 これはきっと高価なのであろうと値段を見てみると、なんと4桁になるかならないかという、とてもリーズナブルな値札がついていました。普段は芋焼酎派なのですが、この機会に麦焼酎発祥の地の味を確かめてみようと購入してみました。

 ということで今回は、麦焼酎「壱岐の島」と、その製造元である【壱岐の蔵酒造株式会社:以下壱岐の蔵酒造】をご紹介したいと思います。

 なおブログの内容の一部は、【壱岐の蔵酒造】ホームページ、「壱岐観光ナビ」などのサイトを参考に編集していることを、ご承知おきください。

2.【壱岐の蔵酒造】のご紹介

2-1)壱岐島とは

「壱岐の島」の個装箱に印刷された壱岐島の地図
「壱岐の島」の個装箱に印刷された壱岐島の地図

 壱岐の島は九州の玄界灘に浮かぶ島で、面積は全国で第28位(本州、北方領土などすべて含む)で、伊豆大島の1.5倍ほどのそこそこの大きさの島です。交通の便はよく、博多から高速船で約1時間、長崎空港から飛行機で約30分で行くことができます。

 九州と朝鮮半島を結ぶ交易ルートの途中に位置しているので、古くは3世紀末に記された中国の歴史書「魏志倭人伝」で「一支國」と紹介されており、古代より日本と大陸を結ぶ架け橋として栄えたところです。

 神道発祥の地とも伝えられており、島内には大小合わせて150社以上の神社があり、島全体がパワースポットといわれているようです。

 沖縄にも引けをとらない澄み切ったエメラルドグリーンの海、なだらかな地形を覆う豊かな緑、ウニや新鮮な魚介類、壱岐牛などの豊富なグルメ、そして伝統の麦焼酎で、身も心も存分に癒してくれそうな島です。

2-2)500年前に誕生

 壱岐島は、古代より稲作が盛んだったところです。ただ米は年貢でほとんどが召し上げられてしまうので、多くの農家では麦を主食としてたそうです。そしてその麦を使った自家製のどぶろくが、島民の方々のささやかな楽しみだったようです。

 その後、16世紀ごろに大陸から蒸留技術が伝わり、麦を使ったどぶろくに米麹を加えて蒸留し、壱岐の麦焼酎が誕生しました。明治時代には55軒あった焼酎蔵も、酒税法が改正され免許制になるなどして、現在では7軒となっており、今回ご紹介する【壱岐の蔵酒造】もその中の1軒となります。

 どの蔵も、伝統の製造法を守りながら、独自の個性やおいしさを追求するとともに、壱岐の気風である新しいものへのチャレンジ精神で麦焼酎造りに取り組まれているので、伝統の味だけではなく、新たな味の壱岐の麦焼酎も生まれているようです。

2-3)地理的表示 壱岐

「南之方」のご紹介
「南之方」
のご紹介

 以前「南之方(みなんかた)」のご紹介の中で、WTO(世界貿易機関)のトリプス協定による「地理的表示(Geographical Indication)」の産地指定のお話をしました。

 壱岐の麦焼酎も1995年に、500年の歴史に磨かれた伝統的な製法が認められ「地理的表示 壱岐」の産地指定を受けました。現在、焼酎では、この「壱岐焼酎」と、鹿児島の「薩摩焼酎」、熊本の「球磨焼酎」、沖縄の「琉球泡盛」の4地域のみが指定を受けています。

 「壱岐焼酎」は、たとえ同じ原料や製法であっても名乗ることはできず、あくまで壱岐の地で造られたもののみが名乗ることができます。そして原料、製法は下記の基準を満たす必要があるようです。

<原料>
● 穀類は大麦のみを用いたものであること
● こうじは米から製造された米こうじのみを用いたものであること
● もろみに用いるこうじと穀類の重量比が概ね1:2となっていること

<製法>
● 長崎県壱岐市内で採水した水のみを用いたものであること
● 長崎県壱岐市内で原料の発酵、蒸留、貯蔵及び容器詰めが行われていること
● 米こうじ及び水を原料として発酵させた一次もろみに、蒸した穀類及び水を加えて更に発酵させた二次もろみを、単式蒸留機をもって蒸留したもの

「地理的表示 壱岐」
「地理的表示 壱岐」

3.「壱岐の島」を呑む

3-1)「壱岐の島」とは

 「壱岐の島」は【壱岐の蔵酒造】の代表銘柄で、究極の食中酒をコンセプトに造られた麦焼酎です。ほのかな米の甘みと香ばしい麦の香りが絶妙なハーモニーを奏で、「壱岐焼酎」の神髄を楽しむことができるようです。すっきりとしたバランスのよい味わいで、どんな料理にもよく合うそうです。

3-2)「壱岐焼酎」の神髄

 麦焼酎発祥の地の伝統の製法で造られた麦焼酎「壱岐の島」呑んでみました。まず開栓して香りを確かめてみると、麦の上品な香りがほんのりと漂いました。

 まずはストレートで呑んでみると、少し甘めでとても呑み易い麦焼酎でした。いくら究極の食中酒がコンセプトとはいえ麦焼酎発祥の地ということで、以前呑んだことがある、別の銘柄の「壱岐焼酎」のような、コクと深みがあり、少しクセのある味かなと思っていましたが、麦の香りはしっかりと残しつつも、何ともスッキリとした味の麦焼酎でした。

 確かに「壱岐の島」は、どんな料理にも合うこと間違いなしだと思いました。さすが麦焼酎発祥の地の技です。

 ちなみにいつものようにロックでも呑んでみましたが、さらに呑み易くはなりますが、せっかくの絶妙なバランスの味が薄まってしまうので、「壱岐の島」はストレート+チェイサーで呑むのがベストではないかと思いました。

「壱岐の島」のボトルとグラス
「壱岐の島」のボトルとグラス

 

3-3)「壱岐の島 伝匠」

 【壱岐の蔵酒造】の商品ラインナップを見ていたら、江戸時代より受け継がれた伝統技法で素材のもち味を最大限に引き出した「壱岐の島 伝匠」という麦焼酎を見つけました。

 今回ご紹介した「壱岐の島」は、究極の食中酒ということで少し呑みやすくしてあるのに対し、「壱岐の島 伝匠」は、本当の昔ながらの「壱岐焼酎」なのではないかと察しました。なんだか多少の呑みにくくても、本当の昔ながらの「壱岐焼酎」も、一度は呑んでみたいと思いました。

4.おわりに

 以上が、麦焼酎発祥の地 壱岐島で伝統の製法で造られた麦焼酎「壱岐の島」のご紹介になります。

 「壱岐の島」は、以前呑んだ別の銘柄の「壱岐焼酎」のような、コクと深みのあり、少しクセのある味ではなく、麦らしさはしっかりと残しつつ、とても呑み易い、かといって大分系の麦焼酎のようにスッキリしすぎない、本当にバランスのいいおいしい麦焼酎でした。

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