ケンメリの入院:その5(ようやくケンメリが退院しました。やはり主治医の腕は卓越していました。)
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1.はじめに
前回(その4)では、今までお世話になってきている主治医がおみえになる病院(店舗)に、転院したというお話をしました。それから待つこと2ヶ月、ようやく退院の日を迎えることになりました。今回(その5)では、その退院の日の様子をお話しします。
2.雪化粧の富士山を見ながら
前回(その4)の時点では退院の暁には、秋晴れの清々しい日を選んで電車を乗り継いで迎えに行こうと考えていました。ただ思っていた以上に難病だったので、紅葉の季節は終わりに差し掛かり、冬の便りが聞こえ始める時期になってしまいました。
主治医から、ケンメリが完治したという連絡を受け、天気予報を確認したうえで退院の日を決めました。退院当日は天気予報通り冬晴れの快晴で、電車の中から雪化粧をした富士山を拝むことが出来ました。おまけですが、引退した懐かしいロマンスカーも観ることが出来ました。
ほぼ1時間の道のりを経て、主治医がおみえになる病院(店舗)の最寄り駅に到着しました。駅には主治医が迎えに来てくれており、久しぶりの再会を果しました。
3.ケンメリの病状と治療の内容
3-1)転院前の診察結果
転院前の店舗では異音の原因は燃料系統で、燃料ポンプにガソリンの錆が詰まったことによるものであると、診察されました。それを治すためには、燃料ポンプの交換と、燃料タンクと、燃料タンクから燃料ポンプまでのホースの洗浄が必要ということでした。
主治医のところで、まずは前記治療をしてもらいましたが、まだエンジンの吹け上りは改善されなかったようでした。ちなみに燃料ポンプはたった6年で5倍にまで部品費が高騰している純正品ではなく、その3分の1以下で購入できる汎用品を見つけていただきました。
3-2)病状は予想以上に悪化
主治医に、じっくり診察していただいた結果、下記2つの原因が分かりました。
(原因1)下図のように、錆の影響は燃料タンクと燃料ポンプだけではなく、燃料ポンプからフロントのインジェクターまで、そのインジェクターから燃料タンクにかけての循環経路にまで及んでいた。
(原因2)汎用品の燃料ポンプの電流消費量が大きいため、純正ハーネスでは電流容量不足で電圧降下が起こり、燃料ポンプを十分駆動できていなかった。
3-3)時間をかけて根本治療
前記(原因1)を治療するために、燃料ポンプと燃料タンクだけではなく、すべての燃料系統の部品の交換もしくは洗浄を、時間をかけてひとつひとつ丁寧にやっていただきました。(原因2)については、新たに電流容量の大きなハーネスを作っていただくことで、電圧降下が改善できました。
以上の治療で、ケンメリは完全に息を吹き返しました。3速以上のギアのときに、1,000~2,000回転付近で出ていたノッキングも全く出なくなりました。治療にかかった費用も、部品費を含めて、高騰した純正の燃料ポンプの部品費のみの金額を、大きく下回りました。
4.さすが主治医
今回の治療は、主治医でなかったらおそらく難しかったと思いました。主治医に、他の部品もどんどん高騰していきそうなので、特にモーターを使う部品は早めに治療しておきたいというお話をしました。すると「直し始めたらキリがありません。壊れた時に考えればいいと思います。」という凛としたお言葉を頂きました。これは、「どんな車でも、それを直すことが自分の使命である。」という強い意思の表れだと、あらためて感心するとともに、深く感謝をしました。
そんな話をしている中で、ふと駐車場の片隅を見るとR30(6代目R30型スカイライン)とR32(8代目R32型スカイライン)が止まっていました。この2台について話し出すと止まらなくなりそうなのでここで留めておきますが、この2台もケンメリと同様に、遠方から主治医の治療を受けに来ているところのようでした。
5.無事帰宅
その後、主治医に何度も何度もお礼をして帰路につきました。帰りの東名では、あまりにエンジンの調子がいいので、制限速度内に抑えながら走るのが大変なほどでした。昔はケンメリで、この道を使って故郷の岐阜との往復をしていたことを思い出しながら走っていると、あっという間に自宅に到着しました。
久しぶりにケンメリ専用のボディカバーをかけると、なんと下記写真のようにしわしわになっていました。これも、2ヶ月という月日を物語っていました。
6.おわりに
以上が、ケンメリの退院の時のお話になります。そして5回に渡りお話しした「ケンメリの入院」もこれが最終回になります。主治医の卓越した腕のおかげで、ケンメリはみごとによみがえりました。そしてこれからも主治医の助けを借りながら、長く付き合っていけることを願っています。
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