金沢最古の酒蔵【福光屋】の純米大吟醸「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」をいただきました。
Contents
1.はじめに
先日のバレンタインデーにカミさんが、金沢最古の酒蔵【福光屋】の純米大吟醸「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」というチョコレートをプレゼントしてくれました。
【福光屋】は、純米造りにこだわった各種銘柄の日本酒だけではなく、お酒を使っていろいろとアレンジしたチョコレートも販売されており、それらのチョコレートとお酒のペアリングもご紹介されています。
ということで、今回はそのペアリングの中からカミさんが選んだ、純米大吟醸「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」のペアリングと、金沢最古の酒蔵【福光屋】をご紹介したいと思います。
2.【福光屋】のご紹介
冒頭でお話したように【福光屋】は寛永2年(1625年)の創業で、金沢で最も長い歴史と伝統を誇る酒蔵です。【福光屋】は創業以来、職人魂の酒造りを貫きながら”伝統は革新の連続”をモットーに、あくまで基本は変えず、時代の変化をしなやかに受けとめ、日々新しい伝統を創造しておられます。
そして平成13年(2001年)に、日本酒の未来をみつめてすべての酒造りを純米造りに切り替え、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒だけを造る純米蔵になりました。
以前「雨後の月 月光」のご紹介の中でもお話ししましたが、戦後の混乱の中で米不足を補うために、三倍増醸酒(三増酒)という、元の日本酒にその2倍の量の、サトウキビなどから造った醸造アルコールを添加した日本酒が安価に製造され、市場に多く出回りました。
そして、現在でも醸造アルコールを添加した日本酒は多く残っています。
そんな中で【福光屋】は、長い日本酒の歴史の中で、戦前までは日本酒は純米造りであったということで、その歴史を取り戻そうとされているようです。
ちなみに「雨後の月 月光」は醸造アルコールを添加した大吟醸酒でしたが、こちらは「醸造アルコール」を加えることで、酒質が安定する、クリアになる、劣化しにくくなる、といった利点を活かして、さらなる味わい深さを生み出すために、あえて醸造アルコールが使われていました。
さすが長い歴史を持つ日本酒、その酒蔵それぞれに、伝統に裏打ちされた考え方と技があるようです。
(【福光屋】のホームページを参考に編集)
3.まずは「加賀鳶 藍」を呑む
3-1)フルボディの純米大吟醸酒
「加賀鳶」のコンセプトワードは「粋」で、ただ辛いだけでなく、日本酒の生命線である旨味を大切にしたキレのある辛さで、まさに純米造りの妙技が味わえる銘柄のようです。
使用する酒米は、兵庫県多可町中区の「山田錦」、長野県木島平の「金紋錦」、富山県福光の「五百万石」の3種類で、それぞれの個性を見極めながら丁寧に仕込むことで、酒米の持つ個性と旨さを引き出しています。さすが、純米造りの【福光屋】です。
今回ご紹介する「加賀鳶 藍」は、その中でも酒米の最高峰である「山田錦」のみを使用し、伝統の技で丹念に仕込まれた純米大吟醸酒です。艶やかな藍色のボトルに包まれ、華やかさ、軽快さ、キメ細かさ、旨味のふくらみ、キレの良い飲み口が特長のようです。
ちなみにこの「加賀鳶 藍」の説明書きには、フルボディと書かれていました。となると、重厚感ある純米大吟醸酒ということで、どんな味なのかとても楽しみになりました。
(【福光屋】のホームページを参考に編集)
3-2)辛口のどっしりとした味
まずは常温で呑んでみました。開栓すると、吟醸酒らしい少し甘めの吟醸香が漂いました。そしていざ呑んでみると、さすがフルボディと謳われるだけあって、辛口のどっしりした味で、その中にたっぷりと「山田錦」の旨味が仕込まれていました。
純米大吟醸酒ときくと、「獺祭」のようなフルーティですっきりした味わいをイメージしてしまいますが、これこそが純米蔵の造る、日本酒通向けの純米大吟醸酒なんだと、あらためて感心してしまいました。
そのあと冷やして吞んでみましたが、やはりその辛口のどっしりとした味は変わらず、少しだけ味がやわらかくなったような気がしました。
4.「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」のペアリングを試す
4-1)「SAKE CHOCOLAT」とは
【福光屋】のチョコレートは、同藏で造られた純米酒、純米大吟醸酒、長期熟成酒、本格米焼酎を使い、ジュレやガナッシュに日本酒の風味を加えて、大人の味に仕上げられているようです。
その中で「SAKE CHOCOLAT」は、純米大吟醸酒、長期熟成酒、本格米焼酎を使った、下記5種類のチョコレートが入っていました。
4-2)ペアリングの結果は?
ペアリングの前にまずはチョコレートを、単品で味わってみました。とろーりとしたジュレや、ほどよいやわらかさのガナッシュ、その中に日本酒の風味がただよい、どの品も丁寧に仕込まれたとてもおいしいチョコレートでした。
そしていよいよ「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」のペアリングを試してみると、前述の通り「加賀鳶 藍」の味がとても重厚なので、チョコレートの中の日本酒の風味が鈍感な私には感じることができず、普通のおいしいチョコレートになってしまいました。申し訳ありません。
*【福光屋】のオンラインショップなどを調べてみましたが、残念ながら「SAKE CHOCOLAT」などのチョコレート類は一部を除き、在庫切れとなっていました(2024年2月22現在)。
5.おわりに
以上が、「加賀鳶 藍」と「SAKE CHOCOLAT」、そのペアリングのご紹介です。残念ながら鈍感な私には、そのペアリングを楽しむことはできませんでした。ただ各々はとてもおいしく、とくにフルボディの純米大吟醸酒はとても新鮮で、あらためて日本酒の奥深さを感じました。
今回ご紹介した【福光屋】は、先日の能登半島地震では蔵人を含む全員が無事で、設備の一部に損傷があったものの大きな被害は免れ、酒造りを続けられておられます。
ただ能登地方にある15の酒蔵すべてで全壊、半壊、延焼、津波被害、設備損傷、タンク倒壊、清酒流出などの甚大な被害があり、中には今期の醸造を中止せざるを得ない酒蔵もあるそうです。
この地震でお亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。そして被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
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