大山(おおやま)参拝の上り口にある老舗【青木館】で、本格的な「とうふゆば会席」を頂きました。
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1.はじめに
先日、カミさんのおかあさんや兄弟たちと、大山参拝の上り口にある老舗【青木館】に行ってきました。私は今までとうふ料理といえは、居酒屋の湯豆腐や中華料理屋の麻婆豆腐ぐらいしか食べたことがなく、生まれてはじめて本格的な「とうふゆば会席」を頂きました。
ということで、今回は【青木館】で頂いた「とうふゆば会席」をご紹介します。
2.予約の時間までに
2-1)大山もはじめて
前述の通り「とうふゆば会席」は生まれてはじめての経験ですが、実は神奈川県に40年近く住んでいながら、神奈川県の誇る名峰「大山」はいつもそのお姿を拝むだけで、観光では行ったことはありませんでした。
当日は新東名が少し伸びて伊勢原大山インターチェンジができ、【青木館】まではとてもスムーズに向かうことができたので、「とうふゆば会席」の予約の時間までまだ1時間ほどありました。
私以外は神奈川県の出身で、こどもの頃に遠足で来たことはあるようでしたが、みんな軽い気持ちで、久しぶりなのでケーブルカーにでも乗ろうか、という話になりました。
2-2)過酷な階段
大山参拝には年間を通して年配の方々も含めた多くの観光客が訪れるので、バスターミナル終点の近くにある【青木館】からは、すぐにケーブルカーの駅まで行けるものだと決めつけて、お土産屋が立ち並ぶ「こま参道」の階段を上り始めました。
最初のうちは、お土産を物色しながらみんなで仲良く上っていたのですが、なかなかケーブルカーの駅は見えてきませんでした。それどころか階段はますます急になり、ようやくケーブルカーという文字が現れたと思ったら、ケーブルカーの駅まであと半分なので頑張ってください、という案内が書かれていました。
すでに額にはじんわりと汗がにじみ始めていましたが、ここで引き返すのも中途半端ということで、ここからはみんな無言でひたすら階段を上りました。
2-3)ケーブルカーは断念
ようやくケーブルカーの駅が見えてきたころには、すでに上り始めてから30分近くが経過していました。ここからはいくら下りとはいえ、すぐに引き返してちょうど「とうふゆば会席」の予約時間に間に合うぐらいなので、ケーブルカーに乗るのは断念しました。残念!
ちょうどケーブルカーが下ってきたので、一応その形は見ることができました。わりと年季の入ったイメージだったのですが、なんと真新しいちょっと前衛的なデザインの車体でした。
2-4)階段の最初に案内が
過酷だった「こま参道」を下り終えて、階段に書かれていた案内をあたらめて見てみると、「こま参道」は362段、ケーブルカーまで15分、という表示がありました。
上る前にこの表示を見ていたら、最初から断念したかというと微妙で、「こま参道」は急な階段が362段、ケーブルカーまで脇見もふらずに全力で上って15分、と正しく記すべきと思いました。
でもこの過酷な登山(?)のおかげで、このあとで少しだけご褒美を頂きました。
3.本格会席を楽しむ
3-1)店内の装飾品
【青木館】の館内には、老舗らしくいかにも価値がありそうな装飾品が、いたるところに飾られていました。特に下記写真の真ん中のまるい大きなお皿は、お店に入ると私たちを最初に出迎えてくれました。
3-2)本格「とうふゆば会席」
3-2-1)冷奴
まず最初は、桶の中で氷で冷やされた「冷奴」からです。一口サイズの豆腐には湯葉がのせられており、小皿にとり薬味をのせて食べました。よく冷えた豆腐は湯葉と共に、過酷な登山(?)ですっかり疲れた身体を、一気に爽快な気分にしてくれました。過酷な登山(?)のおかげで、より一層「冷奴」をおいしく頂くことができました。
3-2-2)うまに
「うまに」は、豆腐と湯葉が、お出汁と共に出てきました。薄味ながら、お出汁が豆腐と湯葉の味を巧妙(?)に引き立てていました。
3-2-3)口がわり
「口がわり」は、四角い木の器(写真左)の中に、「ゆばサラダ(写真右上」「ゆば山椒煮(写真中央)」「生麩の田楽(写真右下)」がきれいに並べられていました。特に「生麩の田楽」は、やわらかくてもっちりした独特の食感で、とてもおいしかったです。
3-2-4)ゆばの白和え
「ゆばの白和え」は、説明書き(写真左)にもあるように、たっぷりの白ごまで豆腐、湯葉、生麩があえられており、とても上品な味わいでした。
3-2-5)く酢どうふ
「く酢どうふ」は、いままで味わったことない絶妙な調合がなされたお酢の中に、湯葉に包まれた豆腐が浮かんでいました。
3-2-6)とうふグラタン
「とうふグラタン」は、豆腐の風味をしっかりと感じることができる、さすが「とうふゆば料理専門店」のグラタンといった味で、具には白玉やしめじなどが使われていました。
3-2-7)季節の味わい
「季節の味わい」はとうもろこしの飛龍頭(ひりゅうず)でした。飛龍頭とは、「がんもどき」の関西での呼び方のようで、その語源は、昔々ポルトガルから伝わった「Filhós(フィリョース)」なんだそうです。
3-2-8)とうふ山かけそば
「とうふ山かけそば」は、そばの上に湯葉と山かけがのせられており、そばと一緒に頂きました。そばの下には大きめの豆腐が入っており、そばつゆとの相性は抜群でした。
3-2-9)デザート(わらび餅、とうふアイス)
コースのお品書きにはデザートが入っていなかったので、一品料理から「とうふアイス(写真左)」を注文しました。すると「わらび餅」が、こちらが最後のデザートです、と出てきたので、デザートは豪勢に2品頂くことができました。
「とうふアイス」にはしっかりと豆腐の味がブレンドされており、「わらび餅」はぷるっぷるのわらび餅が、ほどよい甘さのきなこと蜜につつまれていました。
3-3)一品料理
今回はコースで料理を注文しましたが、テーブルの上の一品料理のメニューを見てみると、コースで出てくるほとんどの料理が一品料理でも注文できるようでした。
「ゆばさし」と「とうふかば焼き」はコースでは出てこなかったのでちょっと気になりましたが、すでにお腹が満たされ切っていたので、追加するのはやめておきました。
3-4)粋な演出
各料理にはきれいに飾り付けがしてあり、同じ料理でも飾り付けの花や模様の種類が変えてあるなどの、粋な演出がされていました。
4.おわりに
以上が、大山参拝の入口にある老舗【青木館】で、生まれてはじめて食べた本格的な「とうふゆば会席」のご紹介になります。どの料理も、とても上品かつ奥深い味で、過酷な登山(?)のあとの疲れた身体を、やさしく癒してくれました。
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