横浜で唯一の渓谷「陣ヶ下渓谷」への、シニア向けのやさしいルートを開拓しました。

1.はじめに

 前回「出没!アド街ック天国」で紹介された横浜で唯一の渓谷「陣ヶ下渓谷」のお話をしましたが、残念ながら渓谷へのルートは、私には少しハードすぎました。

前回:「西原口」からのルート
前回:
「西原口」からのルート

 前回私は「西原口」という、比較的大きな駐車場とトイレが完備された、おそらくもっともポピュラーなルートで渓谷に向かったのですが、途中から険しいけもの道となり大変な思いをしてしまいました。

 そのリベンジとして、私のようなシニアにもやさしいルートを求めて、西の端にある前回の「西原口」とは正反対の東の端にある「下流口」からのルートにチャレンジしたので(下記地図の黄色い部分)、今回はそのご紹介になります。

今回チャレンジした「下流口」ルート
今回チャレンジした「下流口」ルート

2.一番近くの駐車場

2-1)たったの4台

 「下流口」には、前回の「西原口」とは違い、駐車場は完備されていませんでした。かといって猛暑の中、最寄りの駅(相鉄線西谷駅か上星川駅)から歩くのは自殺行為だと思い、Google Mapで近くの駐車場を検索したところ、この近辺にはほどんど駐車場は無く、なんとか「三井のリパーク横浜東川島町」を見つけました。

 この駐車場は住宅街の中にあるようでしたが、まずは向かうことにしました。カーナビのルート案内に従い国道16号線から、相鉄線の踏切を渡るとすぐのところにあり、道に迷うことはありませんでした。

 駐車場は月極駐車場の中にあり、4台分だけが時間貸しとなっていました。今回は運よく空いていたので止めることができましたが、この「下流口」ルートは駐車場がネックになりそうな気がしました。

「三井のリパーク横浜東川島町」の全景(左)と 料金表(右)
「三井のリパーク横浜東川島町」の全景(左)と 料金表(右)

2-2)行きはGoogle Mapで

 駐車場からはGoogle Mapに従い、帷子川を渡り結構入り組んだ道を進むと、5分程度で「下流口」の入口らしきところにたどりつくことができました。

資材置き場に沿って直進(左)と 帷子川を渡る(右)
資材置き場に沿って直進(左)と 帷子川を渡る(右)
住宅街の中を進む(左)と 環状2号線沿いの先に見える入口(右)
住宅街の中を進む(左)と 環状2号線沿いの先に見える入口(右)

3.いよいよ「下流口」から渓谷へ

3-1)「至 陣ヶ下渓谷公園」

 入口らしきところには「至 陣ヶ下渓谷公園」と書かれた案内があり、まだここは「下流口」ではないようでした。そのまま中に進むと、整備された舗装路が続いており、左には環状2号線の橋脚、右はおそらく「陣ヶ下渓谷」からの渓流が流れていました。

 そのまま進むと道は未舗装路になりましたが、十分に整備されており、ゆるやかな上りを何の苦もなく進むことができました。途中どこからが「陣ヶ下渓谷公園」の境目かはよく分かりませんでしたが、ひょっとすると未舗装路からだったのかもしれません。

「下流口」の入口らしきところ(左)と 渓流沿いの散策路(右)
「下流口」の入口らしきところ(左)と 渓流沿いの散策路(右)

3-2)ずっと環状2号線下の渓流沿いを

 真上を走っている環状2号線からは、前回に比べると防音壁のおかげで車の騒音はあまり大きくなく(前回のルートは環状2号線より少し上にありました)、セミたちの心地よい鳴き声(前回は車の騒音に打ち勝とうとセミたちが頑張り、爆音になっていたのかもしれません)を聞きながら、渓流に癒されつつのんびりと進みました。

渓流沿いの散策路(続き)
渓流沿いの散策路(続き)

 途中小さな広場があり、渓流を眺めながらひと休みすることもできるようでした。

渓流(左)と 休憩広場(右)
渓流(左)と 休憩広場(右)

3-3)他にも入口がありました

 そして5分ほど歩くと、三叉路に差し掛かり「杉山神社口」と「保育園口」&「渓流おり口(渓谷ではなく渓流と書いてありました)」という案内板が立っていました。「杉山神社口」と「保育園口」までは、それほど距離はなさそうでしたが、住宅街の中にある地元の人たち向けの入口のようでした。

三叉路の場所の地図(左:黄色い部分)と 三叉路の方面板(右)
三叉路の場所の地図(左:黄色い部分)と 三叉路の方面板(右)
「杉山神社口」方面(左)と「保育園口」&「渓流おり口」方面(右)
「杉山神社口」方面(左)と「保育園口」&「渓流おり口」方面(右)

3-4)最後はちょっと嫌な予感が

 そして三叉路からすぐのところに、いよいよ渓谷(渓流)へのおり口がありました。入口は前回と同様に、なんとも物々しい鉄の扉でガードされていました。その先にはいままでたどってきた路とは違い、こちらも前回同様に急な階段が待ち構えていました。

 ただ前回より景色が開けており、あまり恐怖も感じなかったので、手すりにしっかりとつかまりつつ慎重に階段を下りました。すると急な階段は入口から見えていた範囲だけで、その先すぐのところに渓谷に降りる階段がありました。

「渓流おり口(渓谷入口)」(左)と 渓谷に続く急な階段(右)
「渓流おり口(渓谷入口)」(左)と 渓谷に続く急な階段(右)

3-5)マイナスイオンに包まれて

 渓谷へ降る階段からは、渓谷を挟んで反対側に前回のワイルドなおり口を見ることができました。多分前回ご紹介した愛犬とご一緒のそこそこの年齢のセレブ夫婦は、こちらから渓谷に下りたのではないかと思いました。

 この日は平日の午後ということもあり、渓谷は私の貸し切り状態で、ただただ渓流を流れる水の音だけが、静かに聞こえていました。この日も猛暑日直前の殺人的な暑さでしたが、それが嘘のようなマイナスイオンに包まれた清涼感漂う中で、ほんのつかの間の涼を楽しむことができました。

渓谷への下り口(左)と 渓流(右)
渓谷への下り口(左)と 渓流(右)
前回のおり口(左)と 渓流(右:続き)
前回のおり口(左)と 渓流(右:続き)
渓谷内の立ち入り禁止エリア(左:結構あります)と 立ち入り禁止の看板(右)
渓谷内の立ち入り禁止エリア(左:結構あります)と 立ち入り禁止の看板(右)

4.帰りは環状2号線で

4-1)推奨ルート?

 前回とは比べものにならないほどの、私のようなシニアにもやさしいルートで、再び渓谷から「下流口」まで戻ってきました。そして入口にある案内板を見ると、来るときに使った住宅街の中を通るルートではなく、環状2号線を使って帰るルートが推奨されていました(このときはそのように見えました)。

推奨ルートの案内板(左)と その拡大図(右)
推奨ルートの案内板(左)と その拡大図(右)

 入口のすぐ脇に、環状2号線への上り口がありました。階段ではなくスロープだったので、結構まどろっこしい思いをして、環状2号線に上りました。

環状2号線の上り口(左)と 高架橋の名前(右)
環状2号線の上り口(左)と 高架橋の名前(右)

 環状2号線に上るやいなや、いままで豊かに育った木々と、環境2号線の高架にさえぎられていた灼熱の太陽が、容赦なく私を襲いました。ただ、私が車を止めた駐車場までは目視できるほどの距離だったので、そそくさと灼熱地獄を切り抜け、階段を下りて環状2号線の高架の下に逃げ込みました。

高架橋の上(左)と 山の上まで続く横浜の住宅(右)
高架橋の上(左)と 山の上まで続く横浜の住宅(右)

4-2)本物の推奨ルートが!

 そこには、さきほどの三叉路のところにあった案内板に書いてあったトイレがありました(ずいぶん遠いです)。そしてふと周りを見てみると、なんと環状2号線の高架の下に、まっすぐと渓谷に向かって伸びる道を見つけました。

環状2号線の下り口(左)と 高架下のトイレ(右)
環状2号線の下り口(左)と 高架下のトイレ(右)

 確かGoogle Mapでは、行きに渡った橋か、帰りに使った環状2号線しか、帷子川を渡る道はなかったはずと思いつつ、好奇心に駆られてその道を進むと、なんと帷子川に歩行者専用の真新しい橋が架かっていました。どうやらこの橋は車両は通行禁止なので、Google Mapには載っていなかったようでした。

 このルートを使えば、簡単かつ最短距離で「下流口」にたどりつくことができるようでした。さきほど推奨されていたルートは、こちらだったようです。途中環状2号線の高架の下には、「東川島水道みち公園」と「陣ヶ下渓谷ひろば公園」の2つの大きな公園もありました。

 特に「東川島水道みち公園」には、水が噴き出す水遊び場があり、小さいお子さんとお母さん方が、無邪気にはしゃいでおられました。

高架橋沿いの本物の推奨ルート(左)と 帷子川を渡る橋(右)
高架橋沿いの本物の推奨ルート(左)と 帷子川を渡る橋(右)

5.おわりに

 小一時間ほどの探索も無事終わり駐車場に戻ると、危惧していた通り駐車場は赤々と満車の表示になていました。

 今回使った「下流口」からの渓谷へのルートは大正解でしたが、やはり駐車場の問題は残りそうでした。もし地元の方に許してもらえるのであれば、環状2号線の高架下の1ブロックでも駐車場にしてもらえらばずいぶんと助かるのにと思いいつつ、猛暑の中を家路につきました。

満車が続く駐車場
満車が続く駐車場

「陣ヶ下渓谷」の地図

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