世界No.1のイタリアのスパークリングワイン「マルティーニ」を、遅ればせながら初めて呑みました。

1.はじめに

 毎年クリスマスには、奮発してフランスのシャンパーニュの代表格「モエ・エ・シャンドン アンぺリアル:以下モエ」を呑むことにしてきました。

 若いころはフルボトルで楽勝でしたが、歳とともにだんだん1本呑み切るのが厳しくなり、ハーフボトルは割高感があるのと、現役を引退し少し財布のひもをしめるべきだと考え、ここ数年は一番小さい200mlボトルを愛飲してきました。

 中身はだいたいグラス2杯分で、カミさんとふたりで乾杯するのにちょうどいい量だというのと、価格も2000円以下だったので、年に一度のプチ贅沢と考えることができました。ちなみにカミさんは、1杯で十分気持ちよくなることができるようです(経済的です)。 

 そしてその「モエ」をクリスマスに向け、我が家の近所で唯一200mlボトルを扱っている某鉄道系スーパーに買いにいったところ、なんと2000円を大きくオーバーした価格に値上げされており、ハーフボトル以上に割高感を感じ、少し悩んでしまいました。

 そしてふと「モエ」が陳列されている棚の横をみてみると、イタリアのスパークリングワインの代表格「マルティーニ」がおいてあり、しかも辛口の「マルティーニ ブリュット」のハーフボトルが、「モエ」の200mlボトルの1/3ほどの価格で売られていました。

「モエ(左)」と「マルティーニ(右下)」の陳列棚
「モエ(左)」と「マルティーニ(右下)」の陳列棚
「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」のご紹介ブログ
「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」のご紹介ブログ

 「マルティーニ」は昔から知っていますが、どうも甘口のイメージがあり(勝手な思い込みです)、呑んだことがありませんでした。

 ただこちらは辛口で、以前ご紹介した格安スーパー【ロピア】で購入したイタリアの格安スパークリングワイン「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」のコスパが最高で、イタリアのスパークリングワインにはとてもいい印象があったので、たまには気分を変えて、この「マルティーニ ブリュット」を購入することにしました。

 ということで今回は、世界No.1のイタリアのスパークリングワイン「マルティーニ ブリュット」を、ご紹介したいと思います。

2.「マルティーニ」とは

2‐1)創業は1863年

 「マルティーニ」は1863年に、イタリアの北西部にあるピエモンテ州でアレッサンドロ・マルティーニ氏とルイージ・ロッシ氏により創業された、イタリアを代表する老舗ブランドとなります。

 代々受け継がれた契約農家で造られたブドウを使用したスパークリングワイン、ヴェルモット、リキュールは、各国の王室や団体から数々の賞やメダルを授与され、世界中で支持されています。

"世界No.1" というタグ
“世界No.1" というタグ

 「マルティーニ」のボトルには、"世界No.1″ というタグが誇らしげに付いていました。ただ小さくイタリアンスパークリングワインという小さな注釈が入っていたので、イタリアのスパークリングワインの中では “世界No.1" ということなのかもしれません。

 ちなみに創業以来造り続ける、白ワインをベースに数十種類のハーブやスパイスを配合して造られるアロマティック(フレーバード)ワインのヴェルモットは、イタリアに限ることなく、正真正銘の"世界No.1″ のようです。

 「マルティーニ」は1993年に、世界最大級の蒸留酒メーカー【バカルディ】の一員となり、現在では同社のひとつのブランドとなっています。ちなみにスコッチウイスキーの「デュワーズ」、ジンの「ボンベイ・サファイア」、ウォッカの「グレイグース」、テキーラの「カサドレス」なども、この【バカルディ】のブランドとなっています。

 【バカルディ】は日本にも法人があり、2011年からはサッポロビールと業務提携してプロモーションなどを行っているようです。

2‐2)レースでおなじみ

 「マルティーニ」は、1960年代からモータースポーツの支援に積極的で、ポルシェやランチャなどのレーシングチームのスポンサーになってきました。

 私の学生時代には、「マルティーニ」カラーのポルシェやランチャのレーシングマシーンがサーキットで大活躍しており、「マルティーニ」という名前はよく耳にしました。ただこのころは、私にとって「サントリー ホワイト」が最上級のお酒だったので、「マルティーニ」がスパークリングワインなどのお酒のブランドであることは知る由もありませんでした。

「マルティーニ」のレーシングカーのイメージ(パワポで作成)
「マルティーニ」のレーシングカーのイメージ(パワポで作成)

 それよりは、そのブランドアイコンが、当時の日産のものとよく似ていたこともあり、「マルティーニ」はレーシングチームかコーチビルダーの名前かと勝手に思い込んでいました。

 このころの日産は、トヨタと共に日本の自動車メーカーの2大巨頭でした。その日産がいま大ピンチのようです。一度はどん底から大復活を遂げましたが、また同じことを繰り返してしまったようです。それもあっという間の凋落だったようです。

 いくら優等生でも、痛い目にあっていない人たちは、いざというときにとてももろいようです。我が愛車「ケンメリ(4代目スカイライン:マイナーチェンジ後なのでGC111)」をはじめ数々の素晴らしいクルマを世に送り出した日産よ、必ず再び羽ばたいてください。

「マルティーニ」と 昔の日産のブランドロゴのイメージ(パワポで作成)
「マルティーニ」と 昔の日産のブランドロゴのイメージ(パワポで作成)

3.「マルティーニ ブリュット」を味わう

3‐1)「マルティーニ ブリュット」とは

 「マルティーニ ブリュット」は、北イタリアで収穫されたシャルドネ種やグレラ種のブドウで造られる、辛口のスパークリングワインです。その味は、洋ナシやリンゴの爽やかな香りと酸味とうまみがバランスよく調和しており、おいしい食事をさらに引き立ててくれるようです。

 「マルティーニ」は、イタリアのスパークリングワインなので、あの3大スパークリングワインのひとつであるイタリアの誇るプロセッコかと思いましたが、特にそのような記載はありませんでした。

 「マルティーニ」は、前述の通りイタリアの北西部にあるピエモンテ州で造られていますが、プロセッコの産地であるイタリアの北東部にあるヴェネト州とは少し離れているため、原産地呼称のプロセッコを名乗っていないようです。

 ただその製法はプロセッコと同じく、炭酸強めの爽快なのどごしが特徴となる、シャルマ方式という大きなタンクの中で2次発酵させる方式で造られているのではないかと察します。

 その理由は、「マルティーニ」のラインナップの中に、ワンランク上の「マルティーニ モンテレーラ・ブリュット」という、シャンパーニュやカヴァと同様の手間ひまがかかる瓶内二次発酵で造られている商品があり、あえてその商品だけ瓶内二次発酵と記載してあるので、それ以外の「マルティーニ ブリュット」も含めた商品は、シャルマ方式で造られていると考えました(間違っていたらすいません)。

マルティーニ
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3‐2)爽快ドライ!

 いよいよ「マルティーニ ブリュット」を開栓しました。「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」のときと同じく、シュポっと勢いよく炭酸の煙を爆発させました。「マルティーニ ブリュット」は、プロセッコではありませんが、同じ製法(多分)ということで、炭酸の威力はプロセッコ並みでした。

 グラスから溢れ出さないように慎重に注いでいよいよ呑んでみると、「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」のときと同じフレーズになってしまいますが、しっかり辛口の、のど越し爽やかな、爽快ドライでした。

 ただ「ラディーゼ スプマンテ ミレジマート」と違うのは、少し価格も高いということもあり、辛いだけではなく、繊細な果実香も漂わせてくれるので、ただガバガバ呑むだけではなく、その味を楽しみながら呑むことができました。

「マルティーニ ブリュット」のボトルとグラス
「マルティーニ ブリュット」のボトルとグラス

4.おわりに

 以上が、私が初めて呑んだ「マルティーニ」のスパークリングワイン「マルティーニ ブリュット」のご紹介になります。

 今回はカミさんとふたりでクリスマス・イブの夜にしっぽりといただきましたが、正直なところ「マルティーニ ブリュット」は、やはり陽気な国イタリアの爽快なのどごしのスパークリングワインということで、クリスマスというよりは、仲間たちとのパーティでワイワイと騒ぎながら呑んだほうが似合うのかな、と思いました。

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