鹿児島県最古の蔵【若松酒造】の代表銘柄「薩摩一」を呑んでみました。
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1.はじめに
先日、某鉄道系スーパーのちょっと大きめのお酒売り場で、めずらしい焼酎はないかと物色していると、最近は900mlのボトルが多くなっている中で、なんともずんぐりとした「黒霧島」の720mlようなボトルを見つけました。そのラベルには「薩摩一」と書かれており、裏面を見ると製造元は【若松酒造株式会社:以下若松酒造】となっていました。
以前から焼酎のブログを書くときに「帝国データバンクの焼酎メーカー売上高ランキング(この時点では2022年版が最新)」を参考にしていますが、【若松酒造】は鹿児島県の中で、以前ご紹介した「だいやめ」の【濱田酒造株式会社:以下濱田酒造】、「南之方(みなんかた)」の【薩摩酒造株式会社:薩摩酒造】に次いで、第3位に位置していたことを思い出しました。
そうなると、この鹿児島の焼酎大手の【若松酒造】の造る「薩摩一」を呑まないわけにはいかないと思い、ちょうどセール月間で割安にもなっていたので、試しに購入してみました。
ということで、今回は「薩摩一」と、その製造元である【薩摩酒造】をご紹介したいと思います。この【薩摩酒造】は、鹿児島県最古の蔵といわれており、以前ご紹介した鹿児島県最古の焼酎蔵である「白金の露」の【白金酒造株式会社:以下白金酒造】との関係も、お話ししたいと思います。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【若松酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【若松酒造】のご紹介
2-1)創業は享保4年
【若松酒造】の創業は、なんと享保4年(1719年)で、今から300年以上も前になり、現存する最古の酒類製造営業免許を保有する藏といわれています。創業当初の屋号は「湊の酒屋」で、初代店主は、今も社名に残る若松 弥右衛門氏となります。
現在の社長のお名前は濵田 俊彦氏となっていたので、ちょっと気になって調べてみると、【若松酒造】は 【濱田酒造】の関連会社となっていました。昭和45年(1970年)頃から両社の協業が始まり、現在では【濱田酒造】は、【若松酒造】の主要株主となっているようです。
【若松酒造】の社長の濵田 俊彦氏は濱田家の四男にあたり、【濱田酒造】の専務取締役も務められているようです。ちなみに【濱田酒造】の社長は、濱田家の長男の濵田 雄一郎氏となります。両社の本社所在地は同じ場所のようなので、おそらく隣接しているものと思われます。
両社の会社概要は下記の通りで、資本金は【濱田酒造】より【若松酒造】のほうが約3倍多く、売上高は半分といった構図のようです。
![【若松酒造】と【濱田酒造】の会社概要](https://kenmary.blog/wp-content/uploads/2024/04/若松酒造と濱田酒造-2.jpg)
2-2)鹿児島県最古
前述の通り【若松酒造】の創業は、なんと享保4年(1719年)で、今から300年以上も前になります。一方で以前ご紹介した鹿児島県最古の焼酎蔵といわれる【白金酒造】の創業は明治2年(1869年)で、【若松酒造】より150年ほど遅いことになります。
前項でお話ししたように【若松酒造】の関連会社の【濱田酒造】の創業は明治元年(1868年)で、こちらも【白金酒造】より1年早いことになります。となると【白金酒造】はなぜ鹿児島県最古の焼酎蔵といわれるのか疑問に思いました。
少し調べてみると、どうやら【白金酒造】は、”現存” する鹿児島県最古の “焼酎蔵" のようで、その藏は国の登録有形文化財にも指定されていることが分かりました。これはこれですごいことです。
参考までに、【若松酒造】と【白金酒造】の場所と、以前「しま甘露」と「伊佐小町」のご紹介の中でお話しした、鹿児島県の焼酎ゆかりの地を下図に示します。
![【若松酒造】と【白金酒造】の場所と、鹿児島県の焼酎ゆかりの地](https://kenmary.blog/wp-content/uploads/2024/08/鹿児島焼酎ゆかりの地-1-1024x566.jpg)
3.「薩摩一」を呑む
3-1)「薩摩一」とは
「薩摩一」は、厳選された鹿児島県産「黄金千貫」を、黒麹で丹念に仕込んで造られている【若松酒造】の代表銘柄となります。その味わいは、深いコクを持ちながら、キレのある飲み口となっており、甘美で華やかな香りが特長の芋焼酎です。
この「薩摩一」の1800mlの紙パックは(なぜ銘柄だけでなくパッケージまで指定されているのかは分かりません)、国際的な評価機関であるモンドセレクションのスピリッツ&リキュール(Spirits and Liqueurs)部門で、なんと13年連続で「金賞」を受賞しているのだそうです。なかなかの逸品のようです。
3-2)爽快なキレと上品で甘みのあるコク
そしていよいよ鹿児島県最古の蔵【若松酒造】の代表銘柄「薩摩一」を呑んでみました。
まず香りを確かめてみると、それはしっかりとした芋の香りでした。そして呑んでみると、なかなかキリっとした飲み口で、そのキリっとさは鼻にまで及びました。
「薩摩一」という名前から、結構ずっしり系かなと思いましたが、まずは爽快なキレがやってきて、そのあとにほのかな上品で甘みのあるコクで余韻を残しつつ、最後は芋らしく締めくくってくれました。
「薩摩一」は、長い年月を経て培われた様々な焼酎造り技が、見事に重なり合った伝統の味でした。さすが鹿児島最古の蔵です。
![「薩摩一」のボトルとグラス](https://kenmary.blog/wp-content/uploads/2024/05/薩摩一のボトルとグラス.jpg)
![](https://kenmary.blog/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
4.おわりに
以上が、鹿児島県最古の蔵【若松酒造】の代表銘柄「薩摩一」のご紹介となります。
繰り返しになりますが、「薩摩一」は、長い年月を経て培われた様々な焼酎造り技が、見事に重なり合った伝統の味でした。初めて芋焼酎を呑まれる方に、”芋焼酎といえどもいろいろな味がありますが、まずはこれが代表的な芋焼酎です” とお勧めできる逸品でした。
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