芋焼酎発祥の地 種子島 の老舗酒蔵が造る「しま甘露」を呑んでみました。
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1.はじめに
今まで何度か【久世福商店】で見つけた、めずらしい焼酎をご紹介してきました。以前もお話ししましたが、【久世福商店】では、品数はそれほどではありませんが(お店によるようです)、普段あまり見かけないお酒に出会うことができます。
以前に【久世福商店】で見つけた、麦焼酎発祥の地、壱岐島で造られた壱岐焼酎の神髄が味わえる「壱岐の島」をご紹介しましたが、今回は芋焼酎発祥の地といわれる種子島で造られた芋焼酎「しま甘露」を見つけました。
ボトルは少し地味目でちょっと不安があったので、近くにいた店員さんお聞きすると、私はお酒を呑みませんが主人はこれをずっと呑んでいます、といわれました。価格も我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」と同じぐらいでそれほど高くなかったので、種子島の芋焼酎というめずらしさのあって、この「しま甘露」を購入しました。
ということで今回は、種子島の芋焼酎「しま甘露」と、その製造元である【高崎酒造株式会社:以下高崎酒造】をご紹介したいと思います。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【高崎酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【高崎酒造】のご紹介
2-1)種子島とは
【高崎酒造】のある種子島は、ご存じの方も多いと思いますが、天文12年(1543年)に日本で初めて鉄砲が伝来した地として、そして日本の夢を乗せて宇宙に向けてロケットが打ち上げられるJAXA種子島宇宙センターで有名なところです。
鹿児島県の大隅半島の先端の佐多岬からはわずか45kmほどで、天気がよければ佐多岬から拝むことができるようです。島の面積は444km²で、全国で第14位(本州、北方領土などすべて含む)で、鹿児島県内では奄美大島、屋久島に続いて第3位になり、私の住む横浜市( 438km2)とほぼ同じ面積になります。地図をぱっと見ただけだとお隣の屋久島より大きく見えるのですが、実は屋久島(504km²)の方が大きかったのは意外でした。
その屋久島には、なんと九州最高峰の標高1936mの「宮之浦岳」があり、とても険しい地形です。それに対し種子島の最高峰は気象レーダーが設置されている標高282mの「回峰」(サイトによっては標高238mの「天女ヶ倉」とも紹介されています)で、とてもなだらかな地形で、屋久島とは対照的です。
種子島も屋久島も、鹿児島空港から飛行機で40分ほど行くことができ、多くの観光客が訪れますが、世界遺産の屋久島は屋久杉などの観光で訪れる方が多いのに対し、種子島は前述のJAXA種子島宇宙センターからのロケット打ち上げ見物以外は、マリンスポーツ、ロードサイクリング、フィッシングなどを、のんびりと楽しまれる方が多いようです。
種子島は、近年アニメの聖地として注目されているようで、種子島を舞台にしたゲーム・アニメ作品の中の、「秒速5センチメートル」「Robotics; Notes」の2作品は、2年連続日本アニメツーリズム協会の「訪れてみたい日本のアニメ聖地88選」にも選ばれているのだそうです。
聖地といえば、種子島はヨガの聖地でもあるようで、それはインドでは?と思いちょっと調べてみると、どうやら種子島を代表するパワースポット「天女ヶ倉」「浦田海水浴場」「サンセットライン」が、一般社団法人全日本ヨガ連盟から、「ヨガの聖地」として国内ではじめて認定されたようでした。
2-2) 4つの酒蔵
種子島には、それぞれの個性を持つ4つの酒蔵があります。その中で【高崎酒造】は創業明治36年(1903年)で、種子島では2番目に古い酒蔵となります。一番古い酒蔵は【種子島酒造株式会社】の明治35年(1902年)、一番新しいのは昭和元年(1926年)創業の【上妻酒造株式会社】で、いずれもほぼ100年以上続く老舗の酒蔵です。
2-3)最初の代表銘柄は「大黒」
種子島は、さつまいも文化がとても盛んなところです。「さつま芋澱粉」をはじめ、おやつにぴったりの「芋もち」など、さつまいもを使った食材もたくさんあります。そして本土にさつまいもが伝わる以前から、芋焼酎が造られていたと伝えられており、ゆえに芋焼酎発祥の地といわれているのだそうです(芋焼酎発祥の地には諸説あるようです)。
前述の通り【高崎酒造】は、明治36年(1903年)に焼酎製造免許を取得し、焼酎製造を開始しました。最初の代表銘柄は「大黒」で、その後「南洲」、そして今回ご紹介している「しま甘露」に変わりました。ちなみに「しま甘露」の発売は昭和40年(1965年)で、今から50年以上も前になります。
創業以来【高崎酒造】では、地元種子島産の新鮮なさつまいもで焼酎造りを行っておられます。現在は島内向けの出荷が全体の7割を超えていますが、今後は、地元はこれまで通り大切にしながら、日本全国、そして海外にも、この種子島産の芋焼酎を広げていきたいと考えておられるようです。
3.「しま甘露」を呑む
3-1)「しま甘露」とは
「しま甘露」は前述の通り【高崎酒造】の代表銘柄ですが、個人的にも【高崎酒造】の社長の勧めの銘柄なのだそうです。
地元種子島産の新鮮なさつまいもを、酒蔵の敷地内にある秘伝の地下水を使用して仕込み、白麹仕立ての常圧蒸留で、フルーティで華やかな香りと、ほのかな芋の甘味が感じられる本格焼酎に仕上げられてるようです。
この「しま甘露」は、種子島で最も多くの地元の方々に呑まれている、定番焼酎なのだそうです。呑むのが楽しみになってきました。
3-2)芋焼酎発祥の地の味
そしていよいよ「しま甘露」を呑んでみました。まず香りですが、フルーティで華やかということでしたが、結構しっかりとした芋の香りを感じました。
味は、ほのかな芋の甘みがありますが、けっしてマイルドではなく、少しずっしりした芋らしさを感じ、のどごしもキリっとしており、なかなか通好みの味でした。さすが芋焼酎発祥の地、種子島の定番焼酎ということで、焼酎好きの地元の方々が毎晩晩酌しても、飽きることのない伝統の味でした。
もちろん種子島は鹿児島県ということで、薩摩焼酎であることを記す「地理的表示薩摩」と、鹿児島県産のさつまいも使用を記す「鹿児島県ふるさと認定食品」の表記は、しっかりとキャップとラベルに刻まれていました。
4.おわりに
以上が芋焼酎発祥の地、種子島で造られた「しま甘露」ご紹介になります。白麹仕込みで、フルーティで華やかな香りということだったので、とても呑み易いマイルドな味の芋焼酎かなと思いましたが、さすが芋焼酎発祥の地ということで、しっかりとした芋らしさを感じるキリっとした味の芋焼酎でした。
この味なら、焼酎に精通する種子島の地元の方々にでも、毎晩楽しんでもらうことができると思いました。
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