【人形町今半】新宿髙島屋店に行ってきました。いつも通りのおいしいお肉でしたが、少しだけ勝手が違いました。(後編)

2023年12月13日

1.はじめに

 前編では【おたる政寿司】の話で脱線してしまい、メインの【人形町今半】(以下【今半】)にたどり着けませんでしたが、今回は旬の食材を使った季節メニューの「旬彩すき焼きコース」をご紹介したいと思います。

人形町今半:前編

2.【人形町今半】新宿髙島屋店のご紹介

2-1)予約は必須

 お店には予約した12時に入りましたが、既に何組かのお客さまが待っておられました。予約は12時より前の時間しか受け付けができないようでしたが、これだけお客さまが待っていると12時以降だと予約席の確保が難しいのが理由なのかなと思いました。

人形町今半新宿店入口
【今半】新宿髙島屋店入口(店構えは横浜髙島屋店とほぼ同じでした)
公式ホームページ:https://restaurant.imahan.com/shinjyuku-takashimaya/

2-2)まずはドリンクを注文

 お願いしていた通り、お店の奥の静かな席にご案内いただき、最初に飲み物を頼みました。自分が飲めないので飲み物のメニューにはまったく興味が沸かず、自分のノンアルコールビールを頼んだ後は皆さんの注文が終わるのをじっと待っていました。

 甥っ子は生ビール、お嫁さんとカミさんは旬のカクテルを頼んでいました。食事は事前に調べて季節メニューの「旬彩すき焼きコース」を頼んでおきました。

旬彩すき焼きコース
今回注文した季節メニューの「旬彩すき焼きコース」

2-3)最初は旬の前菜から

前菜は旬の食材を使った品々が並びました。お品書きの順に食べていくのがお勧めと言われたので実直にそれに従い食べましたが、お品書きがかっこよく書き下されており、料理の区切りがよく分からないところもあり、みんなで解読しながらおいしく頂きました。

 私はその中で下記写真(右)の真ん中下に写っている「明太子どんぶり大根おろし」が一番のお気に入りでした。

前菜とお品書き
前菜(右)と 前菜のお品書き(左)

2-4)次はお造りと茶碗蒸し

 続いてカンパチとセイゴ(スズキの子供)のお造りとふかひれ入りの茶碗蒸しが出てきました。お造りは身がとても締まっておりコリっとした食感でとても美味しかったです。ふかひれ入り茶碗蒸しは、ふかひれと茶碗蒸しの出汁が絶妙のハーモニーを奏でていました。

お造りと茶碗蒸し
お造り(左)と ふかひれ入り茶碗蒸し(右)

2-5)そしてすき焼きの下準備

 いよいよメインイベントです。テーブルにはIHコンロが内臓されているので、すき焼き用のお鍋をそのままテーブルの上にセッティングされ、色鮮やかな卵の入った器が並べられました。

すき焼きの準備
色鮮やかな卵(左)と セッティングされたお鍋(右)

2-6)いよいよ主役と名わき役の登場

 そして主役と名わき役の登場です。いつも横浜髙島屋で見るのは2人前なので、さすがに4人前は迫力があります。お肉の種類は産地、ブランドにこだわるのではなくその時期に一番美味しいお肉を厳選しているのだそうです。

 野菜と一緒に添えられている今半の焼印が入った丁字麩(ちょうじぶ)も【今半】らしさのひとつです。焼印は映っていませんが、下記写真(右)の左下になります。

すき焼きのお肉と野菜
主役のお肉(左)と 名わき役の野菜(右)

2-7)お店の方が調理、のはずが

 【今半】では調理はお店の方にやっていただけます。割り下を絶妙の加減で薄めながらまずはお肉からです。お肉はさらりと表と裏に軽く火を通して出来上がりです。溶き卵と一緒に一人一人に提供していただけます。

 お店の方の慣れた手つきで手際よく調理される光景は見ているだけで楽しくなります。お肉が一巡すると野菜も同様にお鍋に手際よく整然と並べていただきました。

 そしてこの上質なお肉と野菜を目の前で料理していただける優雅なひとときが、このまま続くのかと思いきやお店の方が、「あとはお客さまにお願いします。」とおっしゃいました。横浜髙島屋店は最後までやっていただけるのであれっと思いましたが、これがこちらのお店のやり方のようです。

 人件費の削減や人手不足などの理由はあると思いますが、もともと優雅なひとときを期待して来ているので、多少値段が上がっても最後まで調理していただけたほうがいいと思いました。ポロっとカミさんが、お店の方の調理したお肉の方がおいしい気がすると言いましたが、そのときお肉を調理したのは私でした。

調理中のすき焼き
調理中のお肉とお肉(左)と 整然と並べられた野菜(右上)と 出来上がったお肉(右下)

2-8)〆のふわ玉ご飯

 多少思惑との違いはあったものの、いつもながらの本当に美味しいお肉を頂きました。〆にご飯とお味噌汁が用意されていますが、食べ終わったお鍋で卵をふわっふわに仕上げてご飯の上にのせるふわ玉ご飯が【今半】の名物です。

 さすがにこれはお客さんには任せられないということでお店の方が再登場しました。写真を撮ろうとして「ちょっと手を止めてください。」とお願いしたら、「火が通りふわすぎるのでこんまま撮ってください。」と凛(りん)としたお返事を頂きました。こんなところにも名店のこだわりを感じました。

 出来上がったふわ玉ご飯は、そのまま食べても美味しいのですが、残った溶き卵を上からかけて食べると更においしくなります。もし溶き卵が残っていなかったら、追い卵をもらってでもかけて食べるべきだと思いました。

ふわ玉ご飯
調理中のふわ玉ご飯(左)と 完成品(右)

2-9)上品なデザートで締めくくり

 デザートは季節のプリンとシャーベットの2品でした。味はどちらも甘さ控えめで、上品に「旬彩すき焼きコース」の最後を締めくくってくれました。

デザート2品
デザートの2品(左)と 季節のプリン(右)

3.ふたりの幸せを願って

 以上が【今半】新宿髙島屋店のご紹介です。途中横浜髙島屋とは勝手の違うところもありましたが、私とカミさんはもちろんのこと、甥っ子とそのお嫁さんもとても満足してくれました。ふたりがいつまでも仲良く幸せな人生を歩んでいくことを願いつつ、カミさんの寝顔を横目で見ながら逆光の中自宅まで車を走らせました。

【後記】

 ブログを書くのにあたり少し調べてみたら、今半は明治28年創業ですがのれん分けなどで今回お伺いした【人形町今半】だけではなく【今半本店】、【今半別館】、【浅草今半】、【代々木今半】があり、おいしいお肉が食べられるのは共通ですが、各々個性を持っていて一言で今半とはくくれないことが分かりました。

 特に【代々木今半】はすき焼きではなくしゃぶしゃぶがメインのお店のようです。この中でその名の通り【今半本店】が今半のルーツで場所は浅草のようです。もし近くに行くことがあったらぜひ寄ってみたいと思います。