薩摩の地と宝山検校の名を授かった「薩摩宝山(白麹仕込み)」を呑んでみました。

1.はじめに

 ずいぶん前になりますが、バレンタインデーにカミさんからもらった焼酎王国 鹿児島にある【パティスリー ヤナギムラ】というスイーツ屋さんの「薩摩蔵 焼酎ボンボンショコラ」というショコラをご紹介しました。

 その中には薩摩焼酎の代表格である、「三岳」「さつま島美人」「薩摩宝山」の3銘柄の焼酎のラベルをまとった3種類のショコラが入っていました。

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 それらのショコラの中には本物の焼酎が入っているようで、ショコラの甘さに、各々の銘柄の味が重なって、なかなか味わい深く仕上げられていました。

 3つの銘柄の中で「三岳」「さつま島美人」はすでにご紹介済みなので、今回は残る銘柄「薩摩宝山」と、その製造元である【西酒造株式会社:以下西酒造】をご紹介したいと思います。

 なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【西酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。

2.【西酒造】のご紹介

2‐1)創業は弘化2年

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 【西酒造】の創業は弘化2年(1845年)で、鹿児島県内でも最古参の蔵元のひとつとなります。ちなみに一番古いといわれているのが、以前ご紹介した「薩摩一」の製造元である【若松酒造株式会社】で、創業はなんと享保4年(1719年)で、今から300年以上も前になります。

 【西酒造】では、 ”農業を知り尽くし、敬意を払うことから始める” ということで、屋根のない仕込み=「農業」と、屋根のある仕込み=「醸造」の両輪で酒造りに取り組まれており、蔵人たちは杜氏も含めてみなが「醸造」はもちろんのこと、「農業」にも携わっておられます。

2‐2)宝山検校の名を授かる

 今回ご紹介している「薩摩宝山」は、【西酒造】の創業当初から続く代表銘柄です。

 「薩摩宝山」という名は、初代店主の西 助左衛門が、当時の蔵の隣りにあった【中島常楽院】というお寺の開祖である宝山検校と、薩摩の地で造る焼酎ということで命名されています。

 検校とは、昨年のNHKの大河ドラマ「べらぼう」にも登場し話題になりましたが、そもそも平安時代、鎌倉時代に荘官、社寺などの監督者の役職名だったようです。

 そして室町時代に目の不自由な方々を保護するための「当道座」という組織ができ、その組織は江戸時代に入ると幕府公認となりました。組織の構成は、検校、別当、勾当、座頭の4つの位から成り、その最高位が検校ということになります。

 検校は、大河ドラマ「べらぼう」の影響で、どうしても悪徳高利貸しのイメージが強くなってしまいますが、日本針灸の基盤を築いた方や、箏曲(そうきょく)で革命を起こした方、国学者として偉大な足跡を残した方など多くの偉人もおり、宝山検校も地元の人々に長きに渡り慕われ続けています。

3.「薩摩宝山」を呑む

3‐1)「薩摩宝山」とは

 「薩摩宝山」は、薩摩産の黄金千貫と国産米の白麹を使い、常圧単式蒸留で仕上げられています。しっかりとしたお芋の香りを感じさせながら、丸みのあるやわらかい呑み口が特徴で、お湯割りにも、ロックにも適しているようです。

3‐2)代々飲み継がれた味

 そしていよいよ「薩摩宝山」を呑んでみました。香りはそれほど強くはありませんが、昔ながらの白麹仕込み、常圧蒸留の ”THE 焼酎 ” の香りでした。

 まずはストレートで呑んでみると、味はほんのり甘めですが、思った以上にキリっとした味で、のど元にしっかりとコクも残る、とても洗練された本格芋焼酎でした。

 クセはそれほどではないので、焼酎好きの晩酌にぴったりで、長きに渡り愛され続けているのも納得できる味でした。

 ロックで呑むと、キリっとさが少し抑えられて、より呑みやすくなりました。これだとちょっと呑みすぎてしまいそうです。

「薩摩宝山」のボトルとグラス
「薩摩宝山」のボトルとグラス

4.おわりに

 以上が、薩摩の地と宝山検校から名を授かった「薩摩宝山(白麹仕込み)」のご紹介になります。さすが創業当初からの代表銘柄ということで、焼酎好きにはたまらない本格芋焼酎でした。

 ただ特にクセはなく、焼酎入門者の方でもロックであればおいしくいただける味なので、焼酎入門者の方にこそ、まずは焼酎の原点を知るために、ぜひ呑んでいただきたい焼酎銘柄のひとつでした。

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