あの「獺祭」の酒粕を蒸留して造られた「獺祭 焼酎」は、なんとも煌びやかな味でした。

1.はじめに

 「獺祭 焼酎」は、いままでに何度か呑んだことはありますが、まだブログを書き始める前だったので、皆さんにはご紹介できていません。後生大事に紙箱と呑み終わったボトルはとってあったので、昔の記憶を頼りにご紹介しようかとも思いましたが、いまひとつ気乗りがしませんでした。

「獺祭 焼酎」紙箱と呑み終わったボトル
「獺祭 焼酎」紙箱と呑み終わったボトル

 そんな私の心情を察してなのか、昨年末にカミさんが家内お歳暮ということで、「獺祭 焼酎」をプレゼントしてくれました。ということで、今回は初めて呑むような新鮮な気持ちで「獺祭 焼酎」と、その製造元である【旭酒造株式会社:以下旭酒造】をご紹介したいと思います。

 なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【旭酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。

2.【旭酒造】のご紹介

2‐1)代表銘柄は「旭富士」

【旭酒造】の創業は昭和23年(1948年)ですが、創業当初からの代表銘柄「旭富士」は、江戸時代に創業した前身となる酒蔵から続く、200年以上の歴史を持つ銘柄でした。

 ただその「旭富士」は、「獺祭」のような純米大吟醸ではなく、ただの普通酒で、主に紙パック入りやカップ酒で売られている、とにかく安くて酔えればいいといったお酒のようでした。

 売り上げも【旭酒造】のある山口県岩国市の4つの酒蔵の中で万年最下位と低迷し、完全な負け組となり衰退の一途をたどっていました。

 そんな中で昭和59年(1984年)に、現在の会長である桜井博志氏が社長に就任し、既存の概念を打ち破って会社の立て直しを図り、平成2年(1990年)の東京進出を機に、200年以上続く「旭富士」に別れを告げて、あらたに「獺祭」を誕生させました。

 そして就任当初は1億円にも満たなかった売り上げは、現在(2024年9月決算)では195億円(アメリカの酒蔵分は除く)で、なんと200倍ほどになっています。

2‐2)酒造りをデータ化

 凄腕社長(現会長)の桜井博志氏のすごい点はいくつもありますが、まず “真においしいお酒とはだれが呑んでもおいしいお酒" という信念のもと、ブレることなく真においしいお酒造りを目指されている点です。

 もうひとつは、その真においしいお酒を造る工程を大きく変革した点です。それは杜氏によるお酒造りからの脱却です。精米・洗米・蒸米・麹造り・仕込み(発酵)・上槽(搾り)といったお酒造りの各工程を、属人的な経験と勘から、データによる管理に大きく転換させました。それもまだDXなどという言葉のない時代にです。

 さらには搾りの工程で、酒造業界では日本ではじめて遠心分離機を導入するなど、最新のテクノロジーの導入を積極的に進められました。

 そして「獺祭」は日本のみならず、世界で高い評価を得ることとなり、フレンチの巨匠ジョエル・ロブション氏とフランスのパリでレストランを共同経営したり、アメリカのニューヨーク州ハイドパークに酒蔵を建設したりして、今では【旭酒造】は、山口県岩国市の山奥のさびれた酒蔵から、グローバル企業として大きく成長を遂げています。

3.「獺祭 焼酎」を呑む

3‐1)「獺祭 焼酎」とは

 表題にもあるように「獺祭 焼酎」とは、「獺祭」の酒粕を蒸留して造られた粕取り焼酎で、米焼酎に分類されます。そもそもフルーティーで華やかな味わいの「獺祭」の酒粕を使っているので、焼酎とは思えないほど華やかで、甘い香りが広がるようです。

 アルコール度が39度と一般的な焼酎よりかなり高いですが、呑みやすさは格別でまろやかな口当たりなので、呑みすぎには注意したほうがよさそうです。

 以前は限定的な販売で、なかなか店頭で購入するのは難しい時期もありましたが、今では百貨店や通販などで簡単(でも価格はそこそこします)に手に入るようになりました。感謝です。

3‐2)煌びやかな味

 いよいよ「獺祭 焼酎」を呑んでみました。久しぶりです。念入りに封印されたボトルを開栓すると、まずフルーティで華やかな香りが漂いました。

 口に運ぶと、舌と口の中がピリッとしびれるような魔性の味が広がりつつも、ほのかな甘みと、豊潤なコクがあり、なんとも奥深く煌びやかな味でした。

 ただ39度もあるアルコール度はまったく感じないので、前述の通り調子にのって呑むのは禁物です。氷を入れてロックで呑んでみると、ほんのすこし甘みが増して少しマイルドになりますが、その煌びやかさはほとんど変わりませんでした。

 酔いが進むのを抑えるのと、高価なお酒の消費を抑えることを考えると、ロックで氷を溶かしながらゆっくりと呑むのが、お勧めの呑み方なのかもしれません。本当に気をつけていないと、みるみるうちに無くなっていきます。

「獺祭 焼酎」のボトルとグラス
「獺祭 焼酎」のボトルとグラス

4.おわりに

 以上が、「獺祭 焼酎」のご紹介になります。

 最初にお話しした通り、「獺祭 焼酎」はいままでに何度か呑んだことはありますが、今回あらためて呑んだ感想は、初めて呑んだときと変わることなく、まったくあたらしい米焼酎との感動的な出会いでした。さすが「獺祭」の【旭酒造】です。

 呑み過ぎないように、また今度いつ呑めるかわからないので、ちびちびと大切に呑んでいきたいと思います。

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