我が青春を彩ったクルマたち:その13(3代目カローラ編【中編】:スリップストリームの果てに。)
Contents
1.はじめに
前回【前編】では、圧倒的なワイドバリエーションであらゆるユーザニーズをカバーし、車種別生産台数世界一を獲得した「3代目カローラ」の車両概要をご紹介しました。
今回【中編】では、アポロキャップの友人がのっていた「3代目カローラ」と、その愛車とのエピソードをご紹介したいと思います。
アポロキャップの友人は、スポーティ(荒っぽく?)に走るのが大好きで、多くの不適切なエピソードを残してくれました。
なお本ブログは、私の学生時代のつたない記憶と、定期購読誌「国産名車コレクション」、「名車文化研究所」や自動車メーカーなどのサイト、を参考にして書いていることをご承知おきください。
2.アポロキャップの友人の「3代目カローラ」
2‐1)グレードは[ハイデラックス]
「3代目カローラ」にのっていたアポロキャップの友人は、授業中は一番後ろの席に座り、アポロキャップを深々とかぶってただものではない雰囲気を漂わせ、授業の最後に鋭い(?)質問をするのがお決まりのパターンでした。
その友人は、本編(その1)でご紹介した、自宅から「初代カリーナ」で通学していた友人の次に早くクルマを購入していました。たしか運転免許証が交付されたときには、クルマはすでにあったような気がします。どのように運んできたのかは、よく分かりません。
ボディタイプは、当時の若者に人気のあったスタイリッシュなハードトップでした。ボディカラーは鮮やかなブルーメタリックで、まだ年式の浅い中古車だったので、なかなかの輝きを放っていました。
グレードは下から2番目の[ハイデラックス]で、1.2リッターのシングルキャブ仕様でしたが、ミッションは5速マニュアルで、無理やり高回転まで引っ張ることで、なかなかスポーティ(荒っぽい?)な走りをしていました。

2‐2)スリップストリーム
ある日、本編(その7)でご紹介した「5代目ファミリア」にのっていた友人が、青ざめた顔で仲間のたまり部屋に入ってきました。どうやらアポロキャップの友人の「3代目カローラ」にのせてもらって、どこかに出かけていたようでした。
よくレースの世界では(たまに駅伝やマラソンなどでも目にします)スリップストリームという、前者の後ろにぴったりとつけて空気抵抗を低減するという手法が用いられます。
どうやらアポロキャップの友人は、そのスリップストリームを公道でやってしまったようで、その助手席に青ざめた顔で入ってきた友人がのっていたようでした。そしてその友人に、アポロキャップの友人は何度も何度も ”アクセルが軽い、アクセルが軽い” と連呼したようでした。
青ざめた顔で入ってきた友人は、のせてもらっている以上 ”もうやめてくれ!” といえず、ずっと両足を突っ張らせて無言で耐えていたようでした。無事でよかったです。

2‐3)いつもパチンコ屋に
アポロキャップの友人は、前述の通り入学当初は、授業中に必ず一番後ろの席に座り、授業の最後に鋭い(?)質問をしていましたが、私と同様に日がたつにつれてだんだんと授業をサボるようになっていきました。
そして私とアポロキャップの友人は、人より多くの年月をかけて、かろうじて最終学年まで到達しました。最終学年になると、一応理系だったので研究室に入り卒業論文を書くことになりました。
もうあとがない私は、まじめ、というよりは必死に研究室に通いましたが、アポロキャップの友人はあいかわらずサボり癖が抜けずに、たまに研究室に来ないことがありました。そんなときは研究室の先生から、彼を連れてきてくれと頼まれるので 仕方なく私は別の友人と一緒に、アポロキャップの友人を探しにいきました。
私たちは、だいたい彼の居場所は察しがついていました。無類のパチンコ好きの彼は、ほぼ毎日学校の近くに一軒しかないパチンコ屋に通っていました。そして私たちはそこで彼を捕まえて、研究室に強制連行しました。

2‐4)ブルーからグリーンに
前述の通りアポロキャップの友人の「3代目カローラ」は、鮮やかなブルーメタリックでしたが、ある日彼のアパートにいくと、駐車場には少しくすんだグリーンメタリックの「3代目カローラ」のハードトップがとまっていました。
どうやらスリップストリームのやりすぎで、ついに大破してしまったようでした。そしてたまたま彼の友人が、同じボディタイプの「3代目カローラ」を手放そうとしていたので、それを譲ってもらったようでした。
ひょっとすると彼は実家の両親たちには大破したとはいえず、色あせてきたので気分転換に色を塗り替えたとでもいっていたのかもしれません。そのグリーンメタリックの「3代目カローラ」には、なぜか当時ステーションワゴンで人気だった木目シールが貼られていたので、気分転換という言い訳には都合がよかったかもしれません。

3.おわりに
以上が、アポロキャップの友人がのっていた「3代目カローラ」と、その愛車とのエピソードのご紹介になります。多くの不適切なエピソードをご紹介してしまいましたが、昭和の昔話として聞き流していただけると幸いです。
次回【後編】では、真面目で学者のような風貌の友人がのっていた「3代目カローラ」をご紹介したいと思います。その友人の「3代目カローラ」は、なんと[レビン]の次にスポーティなグレードである[SR]でした。ひょっとしたら、勉強でたまったストレスを[SR]で爆走して発散していたのかもしれません。
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