【ロピア】でたまたま見つけた本格芋焼酎「ど黒」は、「ど芋」ではなく「ど黒」でした。

2024年3月28日

1.はじめに

 以前格安スーパー【ロピア】でたまたま見つけた、普段あまり見かけない芋焼酎「赤利右衛門」をご紹介し、それは紅イモを使ったただ甘いだけの芋焼酎ではなく、伝統の製法に支えられた甘いながらも、私好みのどっしり系の焼酎でただ物ではなかったというお話をしました。

「利右衛門」のボトルキャップ
「赤利右衛門」
のご紹介
「黒伊佐錦」のご紹介
「黒伊佐錦」
のご紹介

 【ロピア】のお酒は、今までに何回かご紹介しているコスパ最高の超格安ワインだけではなく、焼酎もなかなか通好みの銘柄を集めてきているようです。先日わが家のハウス焼酎「黒伊佐錦」を買いに行ったときに、その近くに陳列してあった、なんともインパクトのあるラベルが貼られた「ど黒」という芋焼酎を見つけました。

「ど黒」のラベルの一部
「ど黒」のラベルの一部

 これはまた、その名の通り”本場鹿児島のどっしり系の本格的な芋焼酎(以下「ど芋」)”と思い、価格もリーズナブルだったので購入しました。そして自宅に帰ってからあらためて裏ラベルを見てみると、なんと佐賀県の酒蔵【光武酒造場】が造っている芋焼酎でした。

 ということで今回は、佐賀県の芋焼酎「ど黒」と、その製造元である【光武酒造場】をご紹介したいと思います。はたして佐賀県の酒蔵が造る芋焼酎のお味は如何に。。。

2.【光武酒造場】のご紹介

2-1)焼酎造りは20年ほど前から

 【光武酒造場】は、元禄元年(1688年)に日本酒の酒蔵として創業しました。その長い歴史の中で、佐賀県の中では光武学校と呼ばれるぐらい、杜氏の輩出が多い蔵だったそうです。

 40年ほど前から吟醸造りにも力を入れ、鑑評会においても数々の賞を受賞しており、近年では世界最高権威と評価されるコンペティションIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でのゴールドメダル受賞をはじめ、多くの海外のコンクールで高い評価を得ています。

 そして焼酎造りは20年ほど前から始まり、歴史ある酒蔵ならではのこだわりを持って、芋・麦・米の焼酎を造っており、こちらもすでに数々の賞を受賞するまでになっているようです。さすが老舗の酒蔵です。

 製造している焼酎の中には、よくスーパーのお酒売り場でも見かける「魔界への誘い」があり、こちらは【光武酒造場】の代表的な焼酎銘柄となります。

「魔界への誘い」の垂れ幕
「魔界への誘い」の垂れ幕

2-2)肥前浜宿

 【光武酒造場】は、室町時代から続く肥前浜宿という、佐賀県鹿島市の浜川の河口に広がる町にあります。この町は、江戸時代には長崎街道多良住還(多良街道)の宿場町として、明治以降は有明海に面した港町として栄え、現在でも酒造業や水産加工業がとても盛んなところのようです。

 この肥前浜宿には「酒蔵通り」と呼ばれるエリアがあり、その名の通り酒造りが盛んなエリアで、現在でも数軒の酒蔵が残っています。

 周辺を含むこの町の6つの酒蔵を巡る「酒蔵ツーリズム」というイベントもあり、酒蔵の見学やお酒の試飲ができるそうです。このイベントは毎年春に開催され、今年(2024年)は3月23日(土)、24日(日)の2日間で開催予定だそうです。例年2日間で、なんと鹿島市の人口の3倍ほどの8万人の酒呑みたちが訪れるようです。なんだか行ってみたくなりました。

(本項は【光武酒造場】ホームページなどから抜粋して編集しました。)

3.「ど黒」を呑む

3-1)「ど黒」とは

 「ど黒」のラベルには、サブタイトルで「魔界のXO」と記載されています。これは魔界の使者から届く芋焼酎で、X(エクストラ=特別な)、O(乙焼酎)で、XOなんだそうです。そして「ど黒」とは黒麹独自のコクを表しているようです。どうやら「ど黒」は、コクのある味わい深い芋焼酎のようです。

 「ど黒」の原料芋は黄金千貫で、その両ヘタを丁寧に切り込んで異臭の成分を極力抑え、また濾過が強すぎるとせっかくの甘みと深みが飛んでしまうので「荒ごし濾過」という方法で濾過して、独自の味わいを造り上げているようです。

3-2)「ど芋」ではなく「ど黒」

 「ど黒」を開栓し、まずは香りを確かめてみると、「ど芋」のような強めの香りはなく、私は芋焼酎ですといった程度の、ほのかな芋の香りでした。

「南之方」のご紹介
「南之方」
のご紹介

 まずはストレートで呑んでみると、以前ご紹介した「ど芋」の代表格でもある芋焼酎「南之方(みなんかた)」のような味ではなく、そこそこのキレとコクがあり、芋の甘さも感じ取ることができる、バランスのいい丁寧に造りこまれた芋焼酎でした。

 私は「ど黒」ということで、勝手に「ど芋」の味を想像していましたが、「ど黒」はその名の通り、黒麹の特徴をくまなく引き出した芋焼酎でした。

 ロックで呑んでみると、甘さが少し増し、キレは少し薄まるもののコクはしっかりと残りました。それなりに甘みがあるので、わが家のハウス焼酎「黒伊佐錦」のように晩飯のお茶代わりに呑むというよりは、少し味の強めのおつまみと一緒に、黒麹の味を楽しみながら呑むのがよさそうな気がしました。

「ど黒」のボトルとグラス
「ど黒」のボトルとグラス

3-3)【一幻】とともに

「ジ アウトレット湘南平塚」のご紹介
「ジ アウトレット湘南平塚」
のご紹介

 味の強めのおつまみと一緒にということで、わが家のおつまみストックの中から、先日ご紹介した「ジ アウトレット湘南平塚」の北海道のアンテナショップで購入した、北海道限定の【一幻】のベビースターラーメンをピックアップしました。

 【一幻】は海老ラーメンで有名な札幌市内に本店のあるラーメン屋ですが、新千歳空港のラーメン道場の中にもあり、北海道に新千歳空港から入るときは、必ずこちらで長蛇の列覚悟でいただいています。濃厚な海老のスープは病みつきになる味で、その【一幻】のベビースターラーメンであれば、必ず「ど黒」と合うこと間違いなしということで選びました。

 【一幻】のベビースターラーメンは本物(?)ではないので、味は少し控えめだったせいか、終始「ど黒」に押され気味でしたが、つかの間の晩酌を楽しむことができました。

「ど黒」を【一幻】のベビースターラーメンとともに
「ど黒」を【一幻】のベビースターラーメンとともに

4.おわりに

 以上が【ロピア】で見つけた、インパクトのあるラベルの芋焼酎「ど黒」のご紹介のご紹介になります。

 最初は私が勝手に「ど黒」を「ど芋」と勘違いしていましたが、呑んでみてあらためて「ど黒」は、老舗の酒蔵があらたに焼酎造りに挑戦し、黒麹の特徴をみごとに引き出した逸品だということが分かりました。

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