日本一の酒蔵【霧島酒造】の代表銘柄「黒霧島」と「黒霧島EX」を呑み比べてみました。
Contents
1.はじめに
今年のバレンタインデーにカミさんが、先日ご紹介した【パティスリー ヤナギムラ】の「薩摩蔵 焼酎ボンボンショコラ」に加えて、「黒霧島チョコレートセット2025」という「黒霧島チョコレート」「直営店限定黒霧島」「オリジナルトートバッグ」の3点セットをプレゼントしてくれました。
今年のバレンタインデーはカミさんのおかげで、数十年ぶり(?)のなかなかの豊作となりました。ありがとうございました。

皆さんご存じの通り「黒霧島」はとてもポピュラーで、兄貴が以前実家のハウス焼酎にしていたのでよく呑んでいましたが、セットの中の「直営店限定黒霧島」がとても気になり、皆さんにもご紹介する気満々になっていました。
そしてそのためにいろいろと調べていると、ふと「直営店限定黒霧島」の中身は「黒霧島(25%)」と同じという注記を目にしてしまいました。どうやらボトルのデザインと内容量(750ml)のみが、直営店限定品だったようです。
そうなると、あのポピュラー過ぎる「黒霧島」をご紹介するだけでは面白くないので、前から気になっていた、黄金比のおいしさ ”デリシャス・ペンタゴン” という謎のキャッチコピーの「黒霧島EX」と呑み比べてみることにしました。ちなみに「黒霧島EX」の価格は、同じ内容量で「黒霧島」より1割程度高くなっているだけでした。
ということで今回は、「黒霧島」とそのファミリーの「黒霧島EX」、そして12年連続(2023年現在)焼酎売上高日本一を誇る【霧島酒造株式会社:以下霧島酒造】をご紹介したいと思います。
なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【霧島酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。
2.【霧島酒造】のご紹介
2‐1)「本格焼酎」を提唱
【霧島酒造】は大正5年(1916年)に、江夏吉助氏によって創業された「川東江夏商店」が前身となります。その後江夏順吉氏が家業を引き継ぎ、昭和24年(1949年)に【霧島酒造株式会社】として会社組織となり、同氏が社長に就任されました。
同氏は、芋、水、米といった原材料へのこだわりを深めつつも、製造工程の機械化と拡充、主要都市での事業所開設などを積極的に行い、着実に業績を積み上げていきました。
一方で、昭和32年(1957年)には、旧式焼酎として扱われていた単式蒸留の焼酎乙類を「本格焼酎」という呼称とすることを提唱し、現在の「本格焼酎」の基盤作りにもご尽力されています。
そして平成11年(1999年)に、宮崎県内での約1年間の先行販売を経て、のちに【霧島酒造】の代表銘柄となる黒麹仕込みの「黒霧島」の全国販売を開始し、第3次焼酎ブームの火付け役の一翼を担い、業績はさらに右肩上がりとなりました。
その結果、2012年にはついに、長らく焼酎売上高日本一の座に君臨し続けた麦焼酎「いいちこ」で有名な【三和酒類株式会社】を抜いて焼酎売上高日本一の座に輝き、現在もその座に君臨し続けています。
2‐2)「霧島裂罅水」へのこだわり
前述の通り【霧島酒造】は、芋、水、米のといった焼酎の味の決め手となる原材料にこだわっておられます。特に「霧島裂罅水(キリシマレッカスイ)」は、焼酎の仕込み水や割水はもちろん、すべての製造工程で100%使用することに強いこだわりを持たれています。
この「霧島裂罅水」とは、昭和30年(1955年)に掘り当てられた、【霧島酒造】の酒蔵のある都城盆地の地下岩盤の割れ目に蓄えられた清冽な地下水です。
「霧島裂罅水」は、都城盆地の近くにそびえる霧島連山に降った雨が、シラス層や火山灰土壌を通りながら数十年の歳月をかけて自然にろ過されることで生みだされる適度なミネラル成分を含んでおり、その成分が最適な酵母菌の発酵を促してくれるので、まさに【霧島酒造】のおいしさの源泉となっています。
3.「黒霧島」と「黒霧島EX」を呑み比べる
3‐1)黄金比のおいしさ ”デリシャス・ペンタゴン”
「黒霧島EX」は、ベースとなる「黒霧島」の特長である「トロッと キリッと」に加えて、あまみ、うまみ、まるみの5つの味わいを、最大限に引き出した芋焼酎のようです。黄金比のおいしさ ”デリシャス・ペンタゴン”とは、下図の通り5つの味わいをほぼ満点とすると、五角形(ペンタゴン)を形成することから、そのように表現されているようです。
この”デリシャス・ペンタゴン”は、デリシャス・ペンタゴン製法により生み出されています。九州産のさつまいも100%、「霧島裂罅水」100%、国産米100%、宮崎県都城市の自社工場で100%製造の4つの100%に加えて、熟練のブレンダーの緻密な感覚でブレンドされるという、5つの要素で造られることを、デリシャス・ペンタゴン製法というようです。

3‐2)優等生な味
いよいよ「黒霧島」と「黒霧島EX」を呑み比べてみました。香りは、ほとんど感じない「黒霧島」に対し、「黒霧島EX」は、ほのかに芋らしい香りが漂いました。
そしていざ呑み比べてみると、「黒霧島」はいつも通りの「トロッと キリッと」で、ほのかな甘みのある皆から愛される安定の味でした。
次に「黒霧島EX」を呑んでみると、「黒霧島」より「トロッと キリッと」は少し薄れて(もちろん残っていますが)コクが増し、全体的にまろやかでクセのない優等生的な味に仕上がっていました。
「黒霧島」を呑みなれた方が「黒霧島EX」に移行することはないような気がしますが、はじめて両者を呑んだ方は、「黒霧島EX」のコクがあってバランスのいい味を好む方も、多くおみえになるのではないかと思いました。


4.「黒霧島チョコレート」(おまけ)
今回のセットに入っていた「黒霧島チョコレート」は、その名の通り「黒霧島」を加えたチョコレートのようです。味はクリーミィーで、とてもおいしいチョコレートでしたが、残念ながら私の鈍感な臭覚と味覚では、「黒霧島」の香りと味は感じとることができませんでした。
でも普段はチョコレートをつまみに焼酎はあまり呑みませんが、「黒霧島チョコレート」は「黒霧島」のよきお供になってくれました。

5.おわりに
以上が、「黒霧島」とそのファミリーの「黒霧島EX」、そして12年連続(2023年現在)焼酎売上高日本一を誇る【霧島酒造】のご紹介となります。
「黒霧島EX」は、現在の「黒霧島」の愛飲家の移行を狙うというより、あらたな「黒霧島」の愛飲家を拡大するといった狙いで造られた「黒霧島」ファミリーの銘柄だと感じました。
さすが焼酎売上高日本一を誇る【霧島酒造】の、これでもかという底力を感じました。
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