我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」の妹分にあたる「伊佐小町」を呑んでみました。

1.はじめに

 先日ネットで遊んでいたら、たまたま神奈川県を中心に7店舗展開する大型酒店の【リカーランドトップ】が、いつもいくゴルフ場の行き帰りに使う道を、ほんの少し入るとあることが分かりました。

 場所は、あのマッカーサー元帥が降り立った厚木飛行場のすぐそばで、我が家からもそれほど遠くないので、なにかめずらしいお酒はないものかと、ドライブがてらプラッと行ってみました。

 思っていたより広めの駐車場にクルマを止めお店の中に入ると、そこはお酒のテーマパークのようで、久しぶりに大量のお酒に囲まれて、それだけでなんだか幸せな気分になってしまいました。お酒の価格は、今まで何度かご紹介している格安スーパー【ロピア】の方が少し割安な印象でしたが、お酒の品揃えは圧倒的でした。

「黒伊佐錦」のご紹介
「黒伊佐錦」のご紹介

 その圧倒的な品揃えのお酒の中から、今回は焼酎にターゲットを絞り物色してみると、なんと我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」の妹分にあたり、めったに見かけることがない「伊佐小町」を見つけることができました。

 ということで、今回はその「伊佐小町」と、製造元である【大口酒造株式会社:以下大口酒造】をご紹介したいと思います。【大口酒造】は、いままで何度かブログの中で登場していますが、ちゃんとしたご紹介ができていないので、今回あらためてご紹介させていただきます。

 なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【大口酒造】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。

2.【大口酒造】のご紹介

2-1)焼酎発祥の地

 【大口酒造】のある鹿児島県伊佐市は、焼酎のふるさとといわれています。その所以は、伊佐市にある国の重要文化財のひとつである郡山八幡神社を、昭和29年(1954年)に解体修理をした際に発見された、400年以上も昔に、当時の宮大工が柱貫の一部の残した落書きにあります。

 その落書きには ”ここの主はケチで一度も焼酎を飲ましてくれなかった" といった内容が書かれており、そこには永録2年(1559年)の年号も記されてありました。この落書きから、この地方では当時から焼酎が呑まれていたことが裏付けられ、これにより伊佐市が焼酎発祥の地といわれるようになったようです。

 日本の焼酎の起源は、東シナ海の海上取引で伝わったとか、朝鮮半島から対馬島、壱岐島経由で伝わったとか、タイから琉球経由で伝わったなど諸説あるようですが、いずれにしても日本では、16世紀ごろには焼酎が呑まれるようになっていたようで、前述の落書きの時期とも一致します。

2-2)「伊佐焼酎」

「南之方」のご紹介
「南之方」
のご紹介

 【大口酒造】ある鹿児島県伊佐市は、おいしい焼酎づくりに欠かせない、良質の水と米、そしてさつまいもの産地であり、 清流、寒冷な気候など自然環境にも恵まれたところです。

 鹿児島の焼酎が「薩摩焼酎」という地理的表示で保護されていることは、以前「南之方(みなんかた)」のご紹介の中でお話しさせていただきましたが、この焼酎造りに適した環境の伊佐市で造られた焼酎は、さらに地域が絞られ「伊佐焼酎」と呼ばれているそうです。

2-3)【大口酒造】は、協業組合として発足

 昔、伊佐市には13の酒蔵がありました。そのうち11の酒蔵が、昭和45年(1970年)に、酒質の向上、市場の安定、県外出荷をテーマに、製造から販売までを一貫して行なう協業組合として【大口酒造協業組合】を発足し、統一銘柄を「伊佐錦」としました。その後、平成19年(2007年)に【大口酒造株式会社】に組織変更し、現在に至っています。

 ちなみに我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」は、昭和62年(1987年)の発売以降、圧倒的な人気を博し、現在では鹿児島県民が最も愛する焼酎第1位に輝いています(某サイト情報)。そもそも私が「黒伊佐錦」を愛飲するようになったのも、鹿児島に旅行にいったときに地元の方から、この焼酎が鹿児島で一番吞まれている、と勧められたからです。

3.「伊佐小町」を呑む

3-1)「伊佐小町」とは

 「伊佐小町」は、芋焼酎の仕込みではめずらしい、ハマコマチというオレンジ色をした品種のサツマイモを使った本格焼酎で、花や紅茶、りんごのコンポート、さらにはトロピカルフルーツのような華やかで甘い香りが楽しめるようです。

 この「伊佐小町」は、【大口酒造】の女性社員で結成される “しょちゅガール” というチームが商品開発をおこなっており、芋焼酎が苦手な方にも呑みやすく仕上げられているそうです。

3-2)さすが「黒伊佐錦」の妹分

 そして、いよいよ「伊佐小町」を呑んでみました。香りは、フルーティというよりは、私のような前期高齢者の臭覚では、なんとも独特のホクホクのサツマイモの香りに感じました。

 味も同様で、焼酎発祥の地の【大口酒造】が、ハマコマチを使って仕込むと、ただ芳醇で、やさしくて、華やかなだけではなく、芋らしさはしっかりと残しつつも、芋焼酎が苦手な方でも呑みやすいという、絶妙な味に仕上がっていました。

 “しょちゅガール” は女性社員だけのチームとはいえ、基本的には【大口酒造】の社員ということで、おそらく皆さん芋焼酎の味を知り尽くした方々なのかなと思いました。

「伊佐小町」のボトルとグラス
「伊佐小町」のボトルとグラス

 兄貴分の「黒伊佐錦」と呑み比べてみると、男性的な黒麹仕込みのコクと甘さがみごとなバランスの「黒伊佐錦」と、ハマコマチのサツマイモらしい味を活かし、ほどよく華やかさとしとやかさを醸し出している「伊佐小町」は、まるで柔道の阿部兄妹のような、みごとなコンビネーションでした。

 頑張れ阿部兄妹!(本ブログのアップはパリオリンピック2024の直前でした)

「黒伊佐錦」と「伊佐小町」
「黒伊佐錦」と「伊佐小町」

4.おわりに

 以上が、我が家のハウス焼酎「黒伊佐錦」の妹分にあたる「伊佐小町」のご紹介になります。

 確かに呑み易い芋焼酎に仕上げられていますが、サツマイモの味はしっかりと残しつつ、ほどよく華やかさとおしとやかさを醸し出している【大口酒造】の女性陣が造った珠玉の芋焼酎でした。

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