名古屋のえびせんべいの2大巨頭【桂新堂】と【坂角総本舗】を食べくらべてみました。

1.はじめに

 有名百貨店のご贈答品売り場で必ず目にする【桂新堂】、名古屋駅周辺のお土産売り場で必ず目にする【坂角総本舗】は、名古屋(愛知?)を代表するえびせんべいの老舗です。

 先日たまたまま、この【桂新堂】と【坂角総本舗】のえびせんべいを同じタイミングでいただいたので、自分もときどきお土産として購入しているこの2つの老舗のことを、この機会に少し調べてみることにしました。

 ということで今回は、名古屋のえびせんべいの2大巨頭である【桂新堂】と【坂角総本舗】と、両社の誇るえびせんべいの食べくらべをご紹介したいと思います。

 なお本ブログは、私の確かな舌(?)と、【桂新堂】と【坂角総本舗】のホームページなどを参考にして書いていることを、ご承知おきください。また文中の価格は、2024年8月現在のものとなります。

2.【桂新堂】と【坂角総本舗】

 【桂新堂】と【坂角総本舗】は、幕末から明治にかけて名古屋にほど近い愛知県の伊勢湾沿岸の町で、海老の鮮度にこだわり抜いたえびせんべいのお店として誕生しました。そして今では両社は最初にご紹介した通り、百貨店のご贈答品売り場や、駅などのお土産売り場で、必ず目にする定番のえびせんべいの老舗として君臨しています。

 下表の会社概要の通り、創業は【桂新堂】のほうが少し早いですが、【坂角総本舗】のえびせんべいのルーツは、江戸時代初期から徳川家へ献上されていた「えびはんぺい」となるようです。

 資本金や従業員数などの会社の規模はほぼ同じですが、売り上げは【坂角総本舗】のほうが倍となっており、駅などの売店でも手軽に購入できる点などが、その理由になっているのかもしれません。

【桂新堂】と【坂角総本舗】の会社概要

3.えびせんべいの食べくらべ

3‐1)今回のいただきもの

 今回いただいたのは、【桂新堂】のほうは姿焼きと炙り焼きが詰め合わせになった「海老づくし」、【坂角総本舗】は名古屋限定の「ゆかり黄金缶」でした。

名古屋城のご紹介
名古屋城のご紹介

 【桂新堂】の「海老づくし」は、いかにもご贈答品といった落ち着いた装いの個装箱に入っていましたが、【坂角総本舗】の「ゆかり黄金缶」は、さすが名古屋限定ということで、以前ご紹介した名古屋城を彷彿させる、徳川家繁栄の象徴のような黄金缶に入っていました。

 この黄金缶は、なんだか見ているだけでお金持ちになったような気分になるので、パソコンのUSBやSDカード入れとして使ってみようと思いました。

【桂新堂】の「海老づくし」の個装箱
【桂新堂】の「海老づくし」の個装箱
【桂新堂】の「海老づくし」の中身
【桂新堂】の「海老づくし」の中身
【坂角総本舗】の「ゆかり黄金缶」の黄金缶(左)と 中身(右)
【坂角総本舗】の「ゆかり黄金缶」の
黄金缶(左)と 中身(右)

3‐2)老舗の技

 今回食べくらべしたのは両社の定番の丸焼きのえびせんべいで、【桂新堂】のほうは「海老づくし」の中の赤えびの炙り焼き、【坂角総本舗】のほうは「ゆかり黄金缶」の中のゆかりとなります。価格的には、一番量の少ないパッケージで、赤えびの炙り焼きは6袋入り594円(税込)で1枚当たり99円、「ゆかり黄金缶」のほうは10袋入り918円(税込)で1枚当たり92円となり、両者はほぼ同じです。

 ちなみにゆかりの普通のパッケージの価格は、8袋入り691円で1枚当たり86円で少しだけ安くなります。普通のパッケージのゆかりと「ゆかり黄金缶」との価格の違いは、絢爛豪華なパッケージの差のみなので、同じ枚数で換算すると絢爛豪華な黄金缶代は50円ちょっととなります。ある意味お得な気がします。

【桂新堂】の赤えびの炙り焼き(左)と【坂角総本舗】のゆかり(右)
【桂新堂】の赤えびの炙り焼き(左)と【坂角総本舗】のゆかり(右)

 両者とも大きさはほぼ同じで、赤えびの炙り焼のほうがほんの少しだけ赤みがかっていました。

 いざ食べてみると両者とも伝統の技で焼き上げられた、パリっとしたとても香ばしいえびせんべいでした。お味のほうは、【桂新堂】の赤えびの炙り焼きのほうは、海老の甘さが最初から最後まで続き、まるで海老を食べているようでした(ちょっとオーバーです)。

 一方で【坂角総本舗】のゆかりのほうは、厳選された海老の味がしっかりとしみ込んでいますが、せんべいそのものの味も残してあり、あくまでえびせんべいを食べているという印象でした。

 これは勝手な憶測ですが、ゆかりは駅の売店でも手軽に買えるので、名古屋の出張帰りに、名古屋を惜しみながら新幹線の中での晩酌のおつまみにもなることを想定し、少ししっかりした味と食感にされているのではと思いました。

4.究極のえびせんべい

【桂新堂】の姿焼き
【桂新堂】の姿焼き

4‐1)そのまんまの姿焼き

 今回食べくらべたえびせんべい以外にも【桂新堂】と【坂角総本舗】には、えびせんべいをアレンジしたいろいろな魅力的な商品が取り揃えられています。

 その中でもの【桂新堂】の姿焼きは、その名の通り海老がそのまんまの形でせんべいに変身しているえびせんべいで、以前から気にはなっていたのですが、なんといっても高額で、なかなか手が出ませんでした。

 そんな姿焼きが、なんと今回いただいた「海老づくし」の中に入っていたので、少しご紹介したいと思います。姿焼きには、車えび、甘えび、ぼたんえびの3つの種類がありますが、今回入っていたのは車えび、甘えびでした。

4‐2)車えびの姿焼き

 まずは車えびの姿焼きから食べてみました。見た目通り居酒屋でいただく車海老の塩焼きそのまんまの香ばしい味で、身がすりこまれた殻を食べているような感覚でした。

車えびの姿焼き(半身2枚入りでした)
車えびの姿焼き(半身2枚入りでした)

4‐3)甘えびの姿焼き

 次に甘えびの姿焼きです。大きさは車えびの姿焼きよりひと回り大きく、より食べ応えがありました。こちらも居酒屋でいただく甘えびのから揚げそのまんまの香ばしい味でした。ただ車えびの姿焼きに比べると味わい深さは、少し控えめでした。

甘えびの姿焼き(半身2枚入りでした)
甘えびの姿焼き(半身2枚入りでした)

5.おわりに

 以上が、名古屋のえびせんべいの2大巨頭である【桂新堂】と【坂角総本舗】と、両社の誇るえびせんべいの食べくらべのご紹介になります。どちらのえびせんべいも優劣つけがたく、さすが海老文化圏名古屋の伝統の味でした。

 しいていえば、【桂新堂】は今回ご紹介した炙り焼きと姿焼きを詰め合わせにしたちょっと高級なご贈答品、【坂角総本舗】は定番の旅のお土産といったすみ分けではないかと思いました。

 そういえば、前述の名古屋城にいったときに、カミさんが本当はいきたかった【桂新堂】の本店にある「お食事処百福庵」では、海老をふんだんに使ったお食事が楽しめるようです。そのときはたしかお休みだったのと、そもそも予約が必要でいけなかったと思います。

 お食事は前々日の18時30分までの予約制で、海老まぶし膳御は2,420円(税込)というなかなかリーズナブルな価格で、えび、甘えび、桜えびなどの素材を「百福庵のだし」で調理した、素材の持ち味を大事にした、【桂新堂】ならではの海老料理が堪能できるそうです。

 次回名古屋にいったときはは、ぜひお伺いしたいと思います。

<ケンメリブログのグルメのメニューの入口>

 たまたま巡り合うことができた絶品料理や、年甲斐もなく未だに食べ続けているカップ麺の珍しい品々などを、自称グルメ(大食い)の視点でご紹介しています。

ケンメリブログのグルメのメニューの入口
ケンメリブログのグルメのメニューの入口

■■■【提携先総合オンラインショップ】■■■