我が青春を彩ったクルマたち:番外9(しんがりのロータリー車編【中編】:RX-7も姿を消しました。)
Contents
1.はじめに
前回【前編】では、華々しくデビューしたロータリー車たちのしんがりを務めたクルマの中で、最初に姿を消していった「ユーノス コスモ」をご紹介しました。
今回【中編】では、一世を風靡したRX-7の最後を締めくくった「アンフィニ RX-7」と、歴代のRX-7をご紹介したいと思います。
なお本ブログは、私のつたない記憶と、定期購読誌「国産名車コレクション」、「名車文化研究所」や自動車メーカーなどのサイト、を参考にして書いていることをご承知おきください。
2.歴代のRX‐7
2‐1)初代RX-7
本編(その8)でもご紹介したように、初代RX-7は「サバンナ RX-7」という名で、1978年3月に鮮烈なデビューを果たしました。厳しい排ガス規制の中で高性能レシプロエンジンを搭載した ”名ばかりのGT達” が苦しむ中で、スーパーカー並みのエクステリアデザインを身にまとい、ロータリーパワー炸裂であっという間に大人気車種となりました。

2‐2)2代目RX‐7
1985年10月には2代目RX-7が、「サバンナ RX-7」という名のままでデビューしました。先代が大人気だったので、開発担当者は相当なプレッシャーだったと思いますが、先代の面影は残しつつも、よりたくましいエクステリアデザインとなり(初代は少し女性的でした)、エンジン、足回りも大幅に進化しました。
1987年8月には、マツダのロータリーエンジン生誕20周年を記念して、屋根を切り取ったカプリオレも追加され、初代ほどではないもいのの、ライフを通して堅調な販売実績を残しました。
そういえばこの2代目にはやたら「∞(アンフィニ)」という特別仕様車が投入されていましたが、これは3代目の頭につけられた “アンフィニ" への布石だったのかもしれません。

3.究極のRX-7「アンフィニ RX-7」
日本中が浮かれに浮かれたバブル景気も、そろそろ陰りを見せ始めていた1991年12月に、RX-7のしんがりを務める3代目RX-7「アンフィニ RX-7」がデビューしました。
【前編】でご紹介した「ユーノス コスモ」と同様に、5ナンバー枠に縛られることなくデザインされたエクステリアは、歴代RX-7の中で、もっとも美しく、もっとものびやかで、もっとも躍動感がある、究極のRX-7ともいえるほどでした。
搭載されたエンジンは、さすがに重量バランスから「ユーノス コスモ」の3ローター20B型エンジンではなく、従来からある2ローター13B型エンジンを大幅にリニューアルし、2基のタービンを有するシーケンシャルターボで武装して、255馬力のエンジン出力を叩きだしていました。
この「アンフィニ RX-7」で特筆すべきは、徹底した軽量化と最適な重量バランス設計により、歴代のロータリー車の中で、"走る" “曲がる" “止まる" のすべての運動性能において最も優れたクルマに仕上がっていたことでした。
ただそんな非の打ちどころのない「アンフィニ RX-7」でしたが、発売直後から始まったバブル経済の崩壊のあおりをまともに受け、「第1回RJCカー オブ ザ イヤー」を受賞するなど、クルマとしては高い評価を得ながらも販売実績は振るわず、歴代RX-7の中でもっとも少ない販売台数となってしまいました。
そして、2003年4月にRX-7の25年の歴史と共に「アンフィニ RX-7」の販売は終了しました。

4.RX-7の主要諸元
「初代サバンナ RX-7」「アンフィニ RX-7」の主要諸元を下表に示します。「アンフィニ RX-7」のボディサイズは、全幅以外の、全長、全高、ホイールベースはほとんど変わっていません。
これはRX-7が、生涯ライトウェイトスポーツを貫き通した証だと思います。モデルチェンジを繰り返す中で、目先のトレンドに合わせようとして、徐々に豪華で大柄になっていくクルマが多い中で、初心を貫き通したRX-7は立派でした。
そういえば我が愛車ケンメリ「4代目スカイライン:マイナーチェンジ後なのでGC111」の子孫たちも、ハイソカーブームに無理に乗ろうとした結果、”都市工学” という意味不明のモデルになったこともありました。

5.おわりに
以上が、一世を風靡したRX-7の最後を締めくくった「アンフィニ RX-7」のご紹介となります。
次回【後編】では、いよいよロータリー車の最後を締めくくった「RX-8」と、その後のロータリーエンジンについてご紹介したいと思います。さすが執念でロータリーエンジンを開発したマツダのエンジニアの方々は、ただでは起きてきませんでした。
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