ケンメリの入院:その3(一時退院で家に帰る途中、JAFのお世話になりました。)

2024年2月23日

1.はじめに

 前回(その2)では、オルタネータ付近の異音が大きくなってきたので、ディーラーに入院して調べてもらうことにしたとお話しました。ただディーラーではお行儀良くしていたようで、異音は再現できなかったようです。

前回(その2)

 いつまでもR34(R34型スカイライン)と、限られた屋根の下の陣取り合戦をさせておくわけにいかないので、一旦引き取って様子を見ることにしました。今回(その3)では、その引き取りの帰り道で起こった悲劇についてお話しします。

2.引き取りの帰り道

2-1)あいかわらず再現せず

 引き取りの日に、私も立ち会って結構な時間かけて再現を試みましたが、ケンメリはおとなしくしていました。

 ハザードと連動してほんの少しだけ音が変化したので、ディーラーの方が怪しい部位に、ドライバーを当てて音を聞くという職人技を披露してくれました。するとオルタネーターではなく、燃料フィルターで音の変化がかすかにありましが、大事になるような音ではありませんでした。

2-2)突然異音が再現したのでUターン

 何かあったらすぐ連絡することにして、ディーラーを後にしました。少し大回りして様子を見ながら自宅に向かいましたが、先ほど少しだけ出ていた異音が徐々に大きくなってきたので、ディーラーに連絡して再度入院することにしました。

 ディーラーに戻る途中で、普段カーナビ慣れしすぎている私は、不覚にも道を間違え、住宅街の細い路地に迷い込んでしまいました。道は狭くアップダウンも激しい中で、ご老体のケンメリを必死に操り、なんとかUターンして元の道に戻りました。

2-3)エンジンが吹け上がらない

三角表示板
久しぶりに使った三角表示板

 そしてその直後に異音だけではなく、エンジンが急に吹き上がらなくなりました。ディーラーまではそれほど距離はなかったので、ごまかしながら進めようかと一瞬思いました。

 ただずいぶん昔になりますが、オルタネータの故障で動けなくなり、横浜町田IC付近の交通量の多い幹線道路の1車線をふさいでしまったことがあります。その時に、周りの車からの相当白い目でみられた苦い記憶が蘇(よみがえ)ってきました。

 その再現は避けたいと思い、ちょうど路肩の広いところがあったので(ラッキーでした)、そこにケンメリを止めて潔(いさぎよ)くJAFを呼びました。停車中は、三角表示板も久しぶりに使いました。

3.JAFの助け

3-1)やさしい応対とシャコタンの確認

 JAFの受付の方はとても親切で、まず最初に私の安全を気遣ってくれました。そして止まっている場所、止まっている車種の確認をされました。車は古い日産のスカイライン、ケンメリです、と答えると、すかさず車高は落とされていますか、と聞かれました。

 これはケンメリに対する偏見ではなく、車高を落としているとレッカー車への積み込みが難しいので、このようなことを聞かれたようです。ただケンメリというとシャコタン(車高を落とした車)のイメージが強いのも事実です。

 ノーマル仕様のままで走っている私のケンメリが、車高を上げた改造車ではないかと思えるほど、シャコタン仕様が繁殖していた時期もありました。

ーマル仕様(左)と シャコタン仕様(右)のリアビューのイメージ(パワポで作成)
ーマル仕様(左)と シャコタン仕様(右)のリアビューのイメージ(パワポで作成)
シャコタン仕様のレッカー車への積み込みイメージ(お尻が地面に当たります:パワポで作成)
シャコタン仕様のレッカー車への積み込みイメージ(お尻が地面に当たります。:パワポで作成

 ちなみにJAFではシャコタン仕様の場合は、セーフティローダーという道路との段差と角度をほとんど無くすことが出来る、長いカタパルトが出てくる車両で対応されるようです。

シャコタン仕様のセーフティローダーへの積み込みイメージ(お尻が地面に当たりません。:パワポで作成)
シャコタン仕様のセーフティローダーへの積み込みイメージ(お尻が地面に当たりません。:パワポで作成)

3-2)JAFは1時間半待ち

 この日のJAFは相当込み合っていたようで、レッカー車の到着には1時間半程度かかるということでした。こんな時に限って御天道様(おてんとうさま)は、満面の笑みを浮かべてこちらを照らしてくれ、南側の側道に車を止めていたので、日影が全くありませんでした。

 さすがにこのままではまずいと命の危険を感じ、近くのアパートの軒先に退避しました。家を出てくるときに、念のためペットボトルの水を持ってきていたのがせめてもの救いでした。

3-3)ようやくセーフティローダーでJAF登場

 ペットボトルの水が底をつきそうになる直前に、さっそうと救世主のごとくJAFのセーフティローダーが現れました。たまたま近くにレッカー車ではなく、セーフティローダーがいてくれたようです。

 シャコタン仕様でなくとも車両へのダメージという点では、セーフティローダーの方が断然安心なので助かりました。そしてJAFの方に、ケンメリをスピーディに荷台に積み込んでいただき、ディーラーに向かいました。

ケンメリのセーフティローダーへの積み込み
ケンメリのセーフティローダーへの積み込み

3-4)ケンメリ話で盛り上がる

 JAFの方は、私とそれほど歳が離れていないようで、ディーラーまでの短い時間でしたが、ケンメリ話に思いっ切り花を咲かせてしまいました。

 私のケンメリは、親父と私が乗り継いだだけの実質ワンオーナーカーとお話しすると、特にびっくりされていました。ケンメリも残存台数が相当少なくなっているのだと、あらためて思いました。

3-5)華麗なるハンドルさばき

 ディーラーに到着すると、サービスのエリアは入庫の車でごったがえしていました。

 ここでどうやってケンメリを下ろすのだろうと思っていると、JAFの方は見事なハンドルさばきで狭いエリアで切り返しを行い、いとも簡単にケンメリを地上に着地させました。お見事です。

 JAFの代金は搬送距離が短かったので0円でした。JAFの年会費の4,000円は、安心代としてはリーズナブルだと、この時つくづく思いました。

4.次回に向けて

 これでケンメリの入院は振り出しに戻ったわけですが、今まで出ていた異音に加え、エンジンの吹けが悪くなる現象も現れました。JAFの方も確認されていますが、オルタネーター付近から音が出ているのも事実、燃料系統が怪しいのも事実です。

 ディーラーの方には、時間が掛かってもいいので、ひとつひとつつぶしこんで原因を究明してほしい旨をお伝えし、再びライバルのR34を横目で見ながらディーラーを後にしました。ただ残念ながら、その後この店舗では手に負えなくなってしまいました。次回は、そのあたりをお話しする予定です。

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